技術・機器の記事

不快な臭いがよい香りに変化
―裾野広がるシキボウの消臭加工技術「DEOMAGIC」

シキボウが手がける、新しい発想の消臭加工技術「DEOMAGIC(デオマジック)」がTV放映等で反響を呼び話題となっている。

「DEOMAGIC」は、糞便臭や生ゴミの臭いなど不快な臭いを香りの一部として取り込み、新たなよい香りに変化させる仕組み。単独では不快に感じる臭い成分も、香水の調合のように香料成分の一つと考え絶妙な比率で配合すると、人間の鼻はよい香りであると感じる。この原理を臭気対策に応用し、山本香料との共同開発のもと、あらかじめ不快な臭いに該当する香気成分を取り除いた剤を開発した。

臭い別の「DEOMAGIC」があり、畜産関係の糞便臭の場合、同剤を希釈して噴霧するとナッツのようなほのかに甘い香りに早変わり。ゴミ収集車の生ゴミ臭は、完熟した南国系のフルーツのような香りに変化する。

開発のきっかけは、オストメイト(人工肛門保有者)のストーマ(開放孔)用装具のカバー。汗や加齢臭などの繊維開発で培った消臭技術を応用し無臭化を試みたが、どうしても臭いが残ってしまう。試行錯誤を繰り返すなか、転機となったのは、シキボウの開発者がたまたま見ていた関西の人気番組「探偵ナイトスクープ」。父親の工具箱が臭い(便臭)ので何とかしてほしいとの小学生からの依頼を受け、山本香料の山本社長がその悩みを解決したことから、シキボウ開発者から声をかけ、両社による共同開発がスタートした。糞便臭が加わる前も後もよい香りになるよう調合割合を繰り返し試して、「DEOMAGIC」が完成した。

現在までの使用実績は、畜産関係、介護関係、塵芥車関係(新明和工業)のほか、バキュームカー(東邦車輛)、トイレなどのサニタリー、ペット臭や下水臭対策など。対象物に応じて、ナッツ、フローラル、フルーツ、森林の4タイプの香りを取り揃える。堆肥など再利用するものや飼料への影響などに配慮して食品添加物タイプも用意した。臭い対策の新しいアプローチとして、国内外に普及させていきたい意向だ。

 

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