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国内クエン酸、今秋にも2次値上げへ

年初来、高値で推移する中国クエン酸の需給バランスがここにきて厳しさを増し、直近の中国品平均相場は平穏時の2倍以上とさらに上昇する局面を迎えている。

中国クエン酸相場は、現地の原料トウモロコシ相場や海上輸送費の高騰、中国元の対ドルに対する為替レート上昇などが大きく影響し、年明けには平穏時から30~50%以上に上昇。その後、中国国内の厳しい環境保護法による、中国クエン酸メーカー各社の生産調整が取りざたされ、中国から輸出されるクエン酸が月当たり1万数千トンペースで減少するなど需給が硬化する懸念が高まっていた。

こうした状況下で、世界需要を賄う中国メーカーに対する引合いが国内外で強くなり、さらにクエン酸相場は上昇。需要が中国に集中した背景には、世界的なロックダウンの影響により他国で生産するクエン酸の供給が滞ったとの見方もある。

原料トウモロコシ価格は現在も高い水準を維持し、その他の化学品、副資材や燃料(硫酸、苛性ソーダ、石炭)の高騰もコストアップ要因とされており、直近では、引き渡し価格でトン当たり300~400ドル上昇している模様。国の環境監査チームの現地入り調査などで各社とも稼働率を上げられないといった事情もあり、年内追加受注が難しいとの声も上がっている。

国内サプライヤー各社とも春先に値上げを実施しているものの足並みが揃わず、暴騰する現況では現行価格で吸収することが困難とみられ、さらなる値上げは避けられない見通し。安定供給を図るべく、10月から価格改定を打ち出す動きもあり、春先の1次値上げと同様にキロ50円程度の上げ幅でユーザーと調整に入るとみられる。

国内クエン酸市場は、工業用途を中心に堅調に推移しており、国内需要量は60,000トン以上。このうち中国品は輸入量全体の9割を占め、2020年の中国からの年間輸入量はクエン酸で49,239トン、クエン酸塩類13,571トンとなっている。

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