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ビタフーズアジア、アジア市場へのゲートウェイに

健康食品素材、OEMなどの展示会「ビタフーズアジア」が先月11、12日、シンガポールのマリーナベイ・サンズで開催された。出展企業は325社、機能性素材と最終商品の2つのジャンルで構成、来場者は56ヵ国から前回比12%増の5,680人が来場した。

同展は香港からシンガポールに開催地を移動、「東南アジア市場へのゲートウェイ」としての評価も高まっている。出展社も前回比で25%増、日本からも15社ほどが参加し、過去最高の参加に。国別パビリオンも、日本のほか、ドイツ、シンガポール、韓国、フランス、ポーランド、米国、台湾など、ビタフーズが欧州に強いことから、欧州勢も一角を占めた。いずれも、急成長を遂げる東南アジア市場を視野に市場拡大を狙うもので、2日間で活気に満ちた商談が繰り広げられた。

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展示品は、機能性原料、サプリメント、エナジードリンク、食事代替品など幅広く、原料、受託製造が目立った。完成品も、多くの国のバイヤーに向け、OEMを意識したものが多く、パッケージ変更などでの商談も活発に行われていた。欧州のビタフーズ展の流れを受け、プロバイオティクスやオメガ3の提案も目立った。

また、過去最高となった日本からは、日本生物.科学研究所、カネカ、オリザ油化、森下仁丹、ビーエイチエヌ、岩瀬コスファ、東栄新薬、日本分析センターなど15社ほどが出展した。背景には、東南アジア全域へのゲートウェイとしての期待があり「タイやシンガポールは販売の手続きに時間がかかるが、ハラル対応など国ごとに違いがあり、感触を得る上でも役に立つ」との声も。国内はもとより、インドネシア、インド、タイ、香港、中国などから、健康食品関係のバイヤーが来場しているとの声は随所で聞かれた。

「メンタルヘルス分野で食いつきがいいい」(大和薬品)、「香港では中国人が多かったが、シンガポールは周辺国の関係者が駆けつけて、多彩で手応えもいい。インドなどのバイヤーも多い」(カネカ)、「昨年一年分の名刺を昨日だけで集めた。完成品のパッケージ変更での提案が受けている。シンガポール、タイは時間かかるが、いろいろな国から相談が相次いでいる」(岩瀬コスファ)など、出展各社ともに感触はよく、会期中の出展予約が相次いだ。国際化を進めるビーエイチエヌでは「コラーゲンを中心に、高機能素材を提案している」とし、現地の森永栄養食品では、「森永プロバイオティクス」として、シールド乳酸菌やビフィズス菌などの素材をPR、BtoBの取り組みを紹介した。日本パビリオンの出展関係者からは、「セミナーなど含め、パビリオンとしてPRを強化してほしい」という声も寄せられ、今後の日本企業の市場開拓への期待も格段に高まっている。

次回は2019年9月10、11日の2日間、今回と同じマリーナベイ・サンズで、規模を拡大し開かれる。今年の出展社の70%が、既に申込み済み。ジャパンパビリオン並びに同展への出展の問い合わせは、海外事業部担当堀川、大石( 03-5296-1015)まで。

本記事は「健康産業新聞 1653号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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