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ドイツ ジェリータ、日本市場を軸にアジア展開を加速高品質コラーゲンペプチド、ペット分野にも注力

 

 ゼラチン・コラーゲンペプチドの大手原料メーカーのジェリータは、2024年秋に新CEO Dr. Peter Hill氏が就任。日本市場をアジア戦略の中核に位置づけ、健康・美容・運動機能分野での事業拡大を進めていくことをインタビューで明らかにした。特にここ数年、世界的なコラーゲンペプチド需要の増加を背景に、アジア圏でのビジネス拡大に注力していく方針で、日本を「アジア市場におけるハブ」と位置付ける。アジア太平洋地域戦略を左右する日本市場での確固たる地位を築くため、同氏が昨年末に来日した。ジェリータジャパン㈱(東京都千代田区)代表取締役でアジア・太平洋地域の責任者を務めるJosh Hemelaar氏の両名に今後の展開について聞いた。

GELITA AG Vorsitzender des Vorstands Chairman of the Management Board
Dr.Peter Hill氏

-「日本は成熟市場であり、アジアのハブ」

Peter氏 当社はコラーゲンペプチド原料を食品、飲料、サプリメント、医療、ペットフード向けに供給するBtoB専業メーカー。豚や牛、魚など食肉産業の副産物を活用し、「高品質で新鮮な原料」を重視した持続可能なビジネスモデルを特長としている。なかでも日本市場は重要なポジションであると認識している。日本は消費者の知識レベルが高く、品質要求が厳しい成長市場であり、一方でアジア全体のトレンドを先行的に示す存在でもある。日本は単独の市場というだけでなく、アジアへの基盤と位置づけている。日本で高付加価値製品を育て、周辺国へ広げていく戦略を描いている。

-「目的」で売るコラーゲン

Peter氏 当社が重視するのは、原料としてのコラーゲンペプチドそのものではなく、「何のために使うか」という機能価値だ。肌の健康、関節や腱、軟骨のケア、筋肉と脂肪のバランス改善など、用途ごとに分子量や組成を設計している。すべて「科学が最優先」であり、社内研究や大学との共同研究を通じてエビデンス構築に力を入れる姿勢を継続していく。我々が使用する牛や豚由来のコラーゲンは、魚由来と比べて特定の機能領域で高い効果を示す知見を得ている。

-ペット分野でも需要拡大

Hemelaar氏 現在注目している分野の一つがペット向けコラーゲンペプチドだ。日本は世界でも犬猫の寿命が長い国で、加齢による関節のこわばりや運動機能低下が課題となっている。当社では、犬・猫・競走馬向けに専用設計したコラーゲンペプチドを開発した。欧州の獣医学系大学と連携した研究では、摂取12週間で運動機能の改善が確認した。ヒト向けとは異なる消化特性を考慮し、動物種別に分子設計を変えている点が特長となっている。

GELITA Australia Pty Ltd Head of Asia Pacific Business Unit Nutrition and Health Ingredients
Josh Hemelaar氏

-万全な生産体制、21拠点の分散生産で供給リスクに対応

Hemelaar氏 安定した供給体制基盤を持つのも当社の強みだ。現在世界各地21カ所の生産拠点を持っている。感染症や地政学リスクが発生しても他地域からの切り替え供給が可能となる。過去のパンデミック時にも日本市場への供給を継続できた。一部地域に生産を集中させると、リスクが顕在化する。我々は最初から分散を選んできた。原料調達でも長年の取引関係を生かし、高品質原料の確保。適正な対価の支払いという方針を貫いている。

-サイエンスに基づいた『バイオアクティブコラーゲン』シリーズを展開

田辺氏 ジェリータジャパンでは、科学的な研究に基づいたコラーゲンペプチド『Bioactive Collagen Peptides®(バイオアクティブコラーゲンペプチド)』シリーズを国内市場に向けて供給を行っている。昨今のコラーゲン需要の高まりを受け、堅調に売上を伸ばしてる。

当社の原料は目的別にシリーズ品をラインアップしているのが特長で、テーマごとに6種類の製品を用意している。主力製品の『VERISOL』は肌や髪・爪の健康に特化した原料で、グローバルで利用が拡大しているジェリータの顔ともいうべき製品。

ジェリータジャパン㈱ セネラルマネージャー 田辺康治氏

『FORTIGEL』は関節の健康をテーマにした製品、『FORTIBONE』は骨の健康、『BODYBALANCE』は体組成の調節、『TENDOFORTE』は靭帯・腱の健康、『PeptENDURE』は持久力向上をテーマにそれぞれエビデンスを有する。訴求目的に応じてペプチドの分子サイズを変えているのも特長で、「少ない摂取量で効果的に作用させることができ、製品化する際のアプリケーションにも有利に働くメリット」としている。近年ニーズが拡大するペット向けに『PETAGILE』を展開しているが、同原料は動物に適した分子量3,000に設定。通常ヒト向けでは一般的に分子量6,000あたりが効果的に作用を発揮するが、動物に最も効果が表れる分子サイズを細胞試験で突き止め、製品化した。このほか、現在スポーツニュートリション製品への採用を目的に『PeptENDURE』の提案を積極化しており、筋肉の変化を通じて持久力トレーニングの効果と長期的なパフォーマンスを高める作用をアピールしている。

研究では1日15gの継続摂取でランナーの走行距離が伸びたことを確認。また、摂取後14% 速く走れるようになったことも確認しており、持久力向上をサポートするコラーゲンとして、アスリートやスポーツ選手からの支持を集めている。

-発酵コラーゲンなど、新素材の開発も視野

Peter氏 動物原料を使わない発酵由来コラーゲンの研究開発も進めている。現時点では医療用途が中心でコストは高いが、長期的には食品分野への展開も視野に入れている。また、大手食品・飲料メーカーとの共同ブランディング事例も海外では増えており、日本でも原料メーカーの信頼性を前面に出した商品開発に可能性を見いだしていく方針だ。日本市場では、顧客の要望に合わせて戦略を進化させていく柔軟性も重要だと考えている。健康志向の高まりを追い風に、日本やアジア圏でどのような新市場を切り開くか注目して欲しい。

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