統合医療

厚労科学研究、統合医療の安全性・効果など検証へ

 厚生労働省は先月、2012年度の厚生労働科学研究費補助金の公募に関する意見募集を行った。厚労科学研究は産官学の協力で新知見の創出等に取り組んでいる。10年度は、食薬区分や、健康食品と医薬品の相互作用といった安全性にかかわる研究のほか、抗酸化サプリメントの有効性に関する研究等を実施、報告書が続々とまとまっている。


 12年度の同補助金の概算要求額は総額379億円で、今年度比89.8%と減額になっている。「第3 次対がん総合戦略研究事業」では、革新的ながんの予防・診断・治療などに関する技術開発に取り組む。「循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業」では、増加傾向にある糖尿病に関する研究を重点的に採択する方針を提示。「地域医療基盤開発推進事業」では、西洋医学と補完医療を組み合わせた「統合医療」の安全性や効果に関する研究を推進する。
 「食品の安全確保推進研究事業」では、新しい科学技術を用いた食品や健康食品の安全性確保に関する研究を実施。新規課題の採択方針として、厚労省が食品衛生のリスク管理機関と位置付けられたこ
とを踏まえて、関連施策推進のための科学的知見を収集するものを優先的に採択するとしている。
 このほか「化学物質リスク研究事業」では、新素材として利用が拡大する「ナノマテリアル」の健康影響に関する知見が不十分であるとして、有害性情報等の集積を推進するとしている。

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