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タイで「Fiアジア」、約300社出展日本企業も増加

来場者5 割増の1 万3,000人超、各国から集結
 食品素材展「Fi Asia」(主催UBMグループ)が9月11~13日、タイ・バンコクで開催され、東南アジア・中東を中心に世界各国からバイヤーが駆け付け、来場者は前回比約5割増となる1万3,000人超になった。
 同展はタイとインドネシアで交互に開かれており、今回のタイ開催は一昨年より規模を6割ほど拡大、約300社(共同出展を含めると500社超)が参加。
 日本からの出展も増え、東南アジアにおける食品素材の中核的展示会として活発な商談が繰り広げられた。


 展示会場では開催地のタイのほか、中国、米国、台湾などがパビリオンを形成。DSM、DKSH、BASF、デュポンなどの素材大手が出展した。
 現地法人を含む日本企業の出展も増え、味の素、理研ビタミン、エーザイフード・ケミカル、林原、天野エンザイム、オリザ油化、アスタリールほか多数が参加。
 タイに工場を持つビーエイチエヌ・タイランドはコラーゲンの原料、末端商品を紹介した。イワキでは各種の美容・ダイエット素材を展示、常磐植物化学研究所では、黒ウコンやビルベリーなどを紹介。このほかにも日本でおなじみの企業が東南アジア市場に向けたPRを行った。
 来場者も午後は溢れるほどで、出展各社も「地元だけでなくアジアのバイヤーが集まっており感触はいい」と手応えをつかんでいた。「初日は半数がタイ以外からの来場だった」との声も聞かれた。
 展示会場では粉末食品素材が目立つほか、フレーバーやスパイス、甘味料などを展示。「Food」の展示会だが、機能性食品素材の出品が極めて多かった。東南アジア系ハーブのほか、コラーゲンなどの美容素材、ビタミン、ミネラル、緑茶、ルテイン、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、霊芝、クロレラなど、バラエティ豊かな展示内容となった。各企業からは、タイなどで急激に人気が高まっている「美容」「ダイエット」関連素材への引き合いが強いという声が聞かれた。
 現地企業はタイ産ハーブ以外にもユニークな素材を紹介。「Specialty Natural Products」では、トンカットアリやブラックジンジャー、ウコン、プエラリア・ミリフィカ、ゴジベリーなど多種多様な素材を展示。「ウーマンヘルス」「アンチエイジング」といった訴求別の提案を行っていた。またフィッシュコラーゲンの試飲も行い、来場者の関心を引いていた。「Lanna Products」は、日本でおなじみの“ ワサビ” 素材を展示。「CHAIJINDASEAFOOD」は魚介パウダーをPRした。「WELLTECH」はクルクミン等を紹介。吸収率が高いことをアピールしていた。現地のゼラチン・コラーゲンメーカーのCARTINO は、「展示会の反応はいい」とコメント、TPP後の日本市場の開放にも期待を寄せていた。
 各ブースでは熱心な商談が繰り広げられ、今回の「Fi Asia」は欧米や日本、中国など各国の企業が東南アジア進出を強めていることを裏付ける内容となった。2014年の「Fi Asia」はインドネシアで開催。日本企業を含めて会期中に出展を申し込む企業が多く、東南アジアの経済成長を受けて、インドネシア開催も大いに盛り上がる内容となりそうだ。

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