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【2017上半期総括/下半期展望】食系ルート もち麦人気衰えず、植物油は市場定着へ

オーガニック専門店も続々誕生中

2017年上半期の食系流通市場は、大きなブームや大ヒット商品の誕生はなかったものの、堅調に推移。「もち麦」を筆頭に売り上げを伸ばしている雑穀市場は引き続き好調、一昨年のブームが一段落した「植物油」も安定した人気を誇り、市場に定着したと言っていい。国民の健康志向、「安心・安全」を求める声は年々増してきており、機能性食品やオーガニック・ナチュラルへ食品への注目も一段と高まっている。

上半期は堅調推移
各社若年層の取り込みにも注力

2016年度の食系流通市場規模は約870億円(本紙独自調べ)。近年の「爆買い」や「スーパーフード」ブームといった市場が大きく動くトピックスこそなかったものの、2017年上半期は大手を中心におおむね堅調に推移している。

オーガニック・自然食品卸の㈱創健社では、卵の出所がわかる「有精卵マヨネーズ」や自然素材を使用した子供向け製菓「メイシーちゃんのおきにいり」シリーズなど、母親世代が求める安心・安全な食品が人気を博している。2016年度は前年比 4 %減と「植物油ブーム」の落ち着きが影響したが、それ以外の商材は堅調に推移。「日本風オーガニックの創出」を目指すほか、健康食品の再強化や将来的な旗艦店運営などを打ち出す。

国産製品中心のこだわり食品を提供する(株)こだわりやは、首都圏39店舗で前年比107~108 %(本紙1614号インタビュー参照)と伸長中。単身者や少人数世帯、調理器具等がない家庭など社会構造の変化にも敏感に対応。高齢者だけでなく若い世代の取り込みにも……

詳しくは紙面(2017年7月5日発行号「夏季特別号」)で → 購読はコチラ

「機能性植物油」は市場定着
いつまで続く「もち麦」ブーム

一昨年から昨年前半までと比較すれば落ち着いた「植物油」も、ブーム以前と比べれば数字は大きく伸び続けており、マヨネーズやドレッシングをはじめ様々な加工食品に使用されるなど
関連商材はいずれも好調。創健社では2015年比130%以上と好調で、市場の底上げが進み、市場に定着したことがうかがえる。昨年のテレビ放映をきっかけに爆発的なヒット素材となった……

詳しくは紙面(2017年7月5日発行号「夏季特別号」)で → 購読はコチラ

次なるヒット商品は?

2017年上半期は、「スーパーフード」や「爆買い」、「植物油」など市場規模を押し上げるような大きな動きは見られなかったが、昨年から引き続き人気なのが「甘酒」だ。「甘酒」は“飲む点滴”とも呼ばれ、美容ドリンクとして各種メディアで取り上げられるなど、昨年から注目を集めている。森永製菓㈱では、平成29年 3 月期決算で前年比176%と大躍進。マルコメ㈱では、2015年夏に前年同期比222%を達成、現在はフリーズドライタイプやゼリー飲料など様々な形態の甘酒を提案している。

また、共働き世帯や少人数世帯の増加などにより、“時短”食材が人気。オーガニック・自然食品卸や店舗で売上を伸ばしている「煮豆」製品は、機能性表示食品も複数品受理されており、「健康機能+おいしさ」が消費者に浸透している。

また、一昨年より注目を集めるのがナッツ類。食物繊維やビタミンなど、その高い栄養価がが話題となり健康・美容食材として浸透中だ。最近では、「無塩タイプ」など塩分を気にせず食べられる商品が増加するなど、より健康・美容食材としての提案が進んでいる。これまでは高価な印象だったものの、100円ショップなどでも展開されるようになり、ますます手に取りやすい身近な食材に。さらにオイルやミルクなど……

ウェブでは一部を公開。記事は「健康産業新聞 1623号 夏季特別号」に掲載しています。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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