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【健産online】純米酒の旨味成分で肌のコラーゲン量増加

金沢工業大学の尾関健二教授らは、純米酒に含まれる旨味成分の「α-EG」が、皮膚真皮層のコラーゲン量を増やすことを確認した。研究成果は、日本生物工学会で発表された。飲用だけでなく、成分を皮膚に塗った場合でもコラーゲン量が増加するという。


α-EGは日本酒の主成分で、一般的な日本酒に約0.5%含まれる。研究グループは、平均年齢22歳の男女を対象に、成分が肌へ与える影響を調査。成分濃度1.7%の純米酒、または同じ濃度の成分を含有するノンアルコール飲料を1日1合(180ml)8日間飲用した後、真皮中のコラーゲン密度を超音波真皮画像装置で計測し、1~4週間継続してコラーゲン密度が高まったことを確認した。また、20~40代の女性を対象に、α-EG含有率1.1%の純米酒を1日あたり50ml、6日間飲用後に計測した試験では、1~6週間継続してコラーゲン密度が高まり、若い女性よりも少量の成分摂取でコラーゲン量が増加することが分かった。

さらに、20~60代の対象者にα-EGを0.09%~0.1%配合したクリームを朝晩2回、腕に塗布する試験では、成分無配合のクリームを塗った場合よりもコラーゲン量が増加し、年齢が高いほどコラーゲン密度への影響が明らかだった。尾関教授は「この研究で、日本酒になじみのなかった人にも、日本酒を楽しんでもらうきっかけとなれば」としている。

教授らは、車多酒造と共に石川県の活性化ファンドを活用し、一般的な純米酒よりα-EGを3倍多く含有する純米酒「shu re(シュレ)」を開発。10月1日から発売し、「肌専用純米酒」として女性に訴求する。同成分を0.1%含有する美容保湿クリームも同時発売する。

 

 

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