食品素材の記事

サステナブルなりんご由来の食物繊維―クリーンラベルにも対応

セティはポーランド・ルトカラ社のアップルポマースパウダー「Lutkala® A-H」を昨秋より紹介し始めた。りんご搾汁残渣から物理加工のみで製造されたキャラメル色の乾燥粉末品で、りんご由来のほのかな風味を呈する。不溶性と水溶性の両方の食物繊維が含まれており、総食物繊維含量は60~76%、ペクチン含量10~13%で規格されている。繊維長は125μm。りんごの搾りかすに含まれるすべての成分を含む。

in vitro試験では乳酸菌(ラクトバチルス属)とビフィズス菌の増殖効果を確認しており、その効果はイヌリンと同等かそれ以上であった。りんごが有する健康機能の訴求と共に、プレバイオティクス作用を有する素材として、健康食品や食事代替食品、一般食品への食物繊維強化に利用できる。

一方、物性面では保水機能を活かした用途が考えられ、ジャムやフルーツフィリング、クリーム・ソースなどは相性がよい。製造元のルトカラ社ではアプリケーション開発を行っており、ココアクリーム、アイスクリーム、ヴィーガンマヨネーズ、アップルフィリングなどのレシピを用意している。

クリーンラベルにも対応し、賦形剤は不使用なため原材料表示はアップルポマース(搾汁残渣)のみとなる。また、製品自体がアップサイクルであるとともに製造時の廃棄物もゼロというサステナブルな原料で、SDGsに貢献する。

“2%ルール”の「香辛料」表示 省略可能な条件を制定へ

ナガセヴィータ、社長交代を発表―代表取締役社長は万代隆彦氏に

関連記事

  1. IHMの燃焼系ハーブ「パロアッスル」がAMPK活性化用組成物とし…
  2. 三菱商事ライフサイエンス、トルラ酵母の食後血糖および血中中性脂肪…
  3. ひよこ豆、緑豆、そら豆由来のたん白素材3品を上市
  4. 中性脂肪抑制や肥満予防で注目の米ぬか由来素材
  5. 味の素、培養肉スタートアップへ出資
  6. オリザ油化、「アグアヘエキス」に不定愁訴改善作用を有する旨の特許…
  7. ベルガモット サンブライト、LDLコレステロール低減向けにベルガモット果実抽出…
  8. 食感・風味立ちそのままに 惣菜・調味料向け増粘剤製剤を上市

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

海外展示会のツアー開催

「食品と開発」では海外の食品展示会に合わせたツアーを開催しております。渡航や展示会入場に関する手続きを省け、ツアーならではのセミナーなどの企画もございます。
  資料請求は【こちら】

■2025年予定
IFT FIRST 2025
・7月13~16日 米国 シカゴ
Fi Europe
・12月2~4日 フランス パリ

■2026年予定
Natural Products Expo West
・3月3~6日 米国

食品開発展2025

Hi Japan2025

PAGE TOP