三菱ケミカルは、茶系飲料の混濁や渋味を抑制する酵素剤であるタンナーゼについて、米国食品医薬品局(FDA)にGRASの届出を行い、FDA has no questionsのLetterを取得したことを発表した。
酵素剤であるタンナーゼは、緑茶に含まれるガレート型カテキンやコーヒーに含まれるクロロゲン酸を加水分解する作用を有し、茶系飲料、果汁飲料、清涼飲料、フレーバーウォーター、ゼリー、植物抽出物の混濁や渋味を抑制する。同社は世界に先駆けて1975年にタンナーゼを製品化しており、茶系飲料の製造における加工助剤などの用途で、国内外で高いシェアを持つ。
このたびは、同社のタンナーゼについて、専門家の知見および経験、科学的データなどに基づいて安全性を確認し、FDAへGRASの届出を行ったところ、安全性判断に疑問がないと結論づけたNo questions letterを受領し、届出手続きを完了した。酵素剤タンナーゼでGRASと評価されたのは、今回が世界初となる。FDAが発行するGRAS Notice Inventoryに「GRN No. 1192」として公開されており、認知の拡大も期待できることから、今後は米国を中心にグローバル展開を加速していく。
