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日本初のTHCラウンドロビン・テスト、CTLLCが準備開始 低濃度THC測定の信頼性向上へ

今月9日、カンナビノイド検査機関連絡協議会(CTLLC)は、日本で初めてとなるTHC(テトラヒドロカンナビノール)ラウンドロビン・テストの実施に向けた準備を開始したと発表した(https://ctllc.or.jp/posts/qGnRbtDx)。

この取り組みは、低濃度THCの検査・測定における「測定の不確かさ」を検証し、検査機関間の技術力や検査方法の共有を図ることで、測定結果の信頼性を高めることを目的としている。

ラウンドロビン・テストは、同一のサンプルを複数の検査機関で分析し、結果を比較する室間共同試験の一種だ。CTLLCによると、今回のテストでは、THCの真値が確定した同一サンプルを用い、協議会に所属する複数の検査機関が参加する。

低濃度THCの分析に焦点を当て、高感度分析を複数回実施することで、各機関の検査方法や技量を検証する。テストの主な目的は、検査誤差の原因を特定し、その管理方法を確立することにある。

得られたデータは参加機関間で共有され、検査プロセスの改善や標準化に活用される。これにより、日本国内でのTHC検査の信頼性向上が期待される。特に、微量のTHCを正確に測定することは、ヘンプ製品の合法性判断や品質管理において重要な役割を果たす。

CTLLCは、カンナビノイドの健全な市場形成を目的として設立された業界団体で、関連の検査技術の向上と標準化を進めている。近年、日本ではCBD(カンナビジオール)製品の市場が拡大する一方で、THC含有量の規制が厳格化している。

THCは大麻の精神活性成分であり、国内では形状区分により10ppm以下、1ppm以下、0.1ppm以下の含有量が合法とされる。このため、正確なTHC検査技術が求められており、CTLLCは検査機関の技術力向上を支援する中核的な役割を担っている。

今回のテストは、日本のカンナビノイド検査業界にとって画期的な一歩となる可能性がある。これまで、日本国内ではTHCの低濃度分析に関する標準化された検証プロセスが不足していた。

CTLLCの取り組みにより、検査機関間のバラツキが減少し、消費者に提供される製品の安全性と信頼性が向上に寄与することが期待される。

専門家によれば、「低濃度THCの正確な測定は、CBD産業の持続的成長に不可欠だ。CTLLCのラウンドロビン・テストは、業界全体の品質管理基準を引き上げる契機となる」と評価する。

CTLLCは今後、テスト結果を基に報告書を公開し、さらなる改善策を提案する予定だ。また、将来的には他のカンナビノイド成分の分析にも同様のテストを拡大し、包括的な品質保証体制の構築を目指すという。

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