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第16回電解水セミナー開催 ~ネクストステージに向けて次亜塩素酸水を問い直す

一般社団法人 日本電解水協会主催の第16回電解水セミナーが11月20日(木)都内にて開催された。

同協会は、電解水生成装置(次亜塩素酸水生成装置)の普及促進および、電解水(次亜塩素酸水)の効果的な使用法の周知を図る事を目的に発足。そのための取り組みとして会員による調査・技術交流や関係省庁・諸団体との交渉等を通じて知識・情報の集約・標準化を図り、これにより更なる生成装置および電解水(次亜塩素酸水)の効果的な使用の向上につとめている。電解水セミナーは、同協会の活動ならびに新知見の研究発表の場として毎年開催されている。

第16回電解水セミナーでは、機能水研究振興財団 理事長 堀田 國元 氏より「ネクストステージに向けて次亜塩素酸水を問い直す」と題した基調講演において、酸性電解水が生成装置とセットで食品添加物殺菌料に指定されるまでの経緯や意義、生成装置のJIS規格化に向けての取り組みが改めて解説された。また、ネクストステージに向けた展望として「高純度化と標準品の確立」「次亜塩素酸の分別定量法(BOD電極法)の確立」、さらに次亜塩素酸水による「社会貢献や国際化に向けたビジョン」が述べられた。

愛知文教女子短期大学 生活文化学科 食物栄養専攻 渡辺 香織 氏からは「食物アレルゲン除去における各種次亜塩素酸水の効果-卵白を例として-」と題し、食物アレルギーの原因食品から酸性電解水による卵白アレルゲンの調理台からの除去検証の解説が行われ、適切な濃度と浸漬時間の下で次亜塩素酸水が使われた際の好結果が報告された。今後は「簡単で誰でもミスなく行えるアレルゲン除去の作業管理・工程管理の開発」を最終目標に研究を進めると述べた。

株式会社プロテックス 企画開発事業部 課長 須賀 新太郎 氏からは、ノロウイルスの抗ウイルス試験の簡略化と期間短縮を目指して新たな視点で開発したノロウイルス不活化試験キット「ノロウイルス粒子測定キット」による電解水の有効性評価の実施報告が発表された。結果、本迅速法は短時間での評価を必要とする場合において有用であると報告。今後の展望として、HACCP管理のほか設備の洗浄評価、従事者の手洗い方法の教育・訓練などへの活用展開を期待したいと述べた。

株式会社花岡金属商会 代表取締役 花岡 俊 氏からは「使用済み電解槽のリサイクルワンストップソリューション」と題し、SGDsの観点からも注目される廃棄物の削減と資源の有効利用の提案を電解槽のリサイクルという切り口で発表。パートナーシップを組むパナソニック環境エンジニアリングとともに、これまで手掛けて来た使用済み電極のリサイクル事業で培ったスキームの提案を行っていく構えだ。

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