GSIクレオスは7月9日に、「日本市場でのCBD(カンナビジオール)活用について」と題したオンラインセミナーを開催した。GSIクレオスは、アストラサナ・ジャパンと業務提携をし、安全性と信頼性の高いCBDの紹介・拡販を通して、生活・健康の向上を目指していく方針。今回のセミナーを第1回とし、今後も開催を検討している。
■医師 正高佑志氏の講演
CBDに関するこれまでの経緯や、CBD製品の用途やその可能性、今後のビジネスの心得などについて紹介。氏は7~8年前からCBDの科学的エビデンスに基づいた情報発信を行っている。CBDには依存性、乱用性がないことをWHOが明言しており、ドーピング規定物質にも該当しないことが確認されている。CBDに関する論文は極めて多く、文献(PubMed)は7,800件にも上る。とくに不安、不眠、うつ、痛みなどのヘルスケア領域での応用が期待されている。
CBDがなぜ多岐にわたり効果が期待できるのか? 身体のバランスを整えている神経伝達物質であるエンドカンナビノイドは、加齢、ストレス、寝不足などで働きが鈍くなる場合があるが、カンナビノイドの一種であるCBDを摂取することで、体内のエンドカンナビノイドシステムに働きかけ体のバランスが整う、と考えられている。
2023年には大麻取締法が改正され、大麻由来の医薬品であっても麻薬扱いで利用できるようになった。その際、CBDの規格基準の整備も行われ、製品中のTHC(テトラヒドロカンナビノール:陶酔作用を有する)の残留限度値を設定し、オイル品などはTHC含量が10ppm以下であれば流通できるようになった。この値は実際に運営されている基準値としては世界で最も厳格であり、日本独自の製品開発が必要となる。
CBDは脂溶性で、食品では油と一緒に摂取することで吸収効率が高まる。クッキーやチョコレート、グミ、飲料、アルコール飲料などに応用できる。メンタルヘルス、睡眠サプリなどCBDの用途は多岐にわたり、法改正により大手も参入しやすくなったことから、市場でのポテンシャルは高いと考えられている。
■アストラサナ・ジャパン株式会社 代表取締役 吉田智賀子氏の講演
スイス・チューリッヒに本社を置くアストラサナ社は、世界5か国でグループ会社10社を展開する。スイスのクリーンな環境で無農薬栽培された麻原料を用いている。同社はTHC除去技術が世界トップレベルで、高純度のアイソレート原料の供給を可能としている。
日本では原料、OEM、最終製品の供給を行っており、原料の「CBDアイソレート」はGSIクレオスと共同で拡販を進めている。商品開発やOEMのサポートも行い、法規制の遵守、透明性のある情報開示、第三者機関による分析、定期的なモニタリングなどで顧客に安心・安全を届けるよう努力している。












