プロトンエンジニアリングは、「低温域(10℃前後)での湿度100%」を実現し、解凍速度を飛躍的にアップさせた「プロトン解凍機」(特許取得済)の販売を行っている。短時間で均一かつ高品質な解凍の実現に加え、肉・魚はもちろんのこと、難易度の高いドラム缶・一斗缶内の液体解凍に至るまで様々な解凍シーンで培ったノウハウにより、歩留まりや生産効率の向上とフードロス削減、さらには作業環境改善に貢献している。


プロトン解凍機は、“相対湿度100%”と“差圧式送風”の採用により庫内全体をムラ無く均一に素早く解凍することができる。また独自の解凍プログラムにより解凍時の表面温度を緻密にコントロールできるので、作業の効率化に加え解凍品に最適な解凍プログラムの提供が可能となっている。そのためドリップが少なく商品の品質改善や日持ち向上にも繋がる。解凍機は小型から大型タイプまで対応し、既存のコンテナやトレイの活用が可能、専用の台車が不要な点もメリットだ。
導入事例のひとつである食肉加工現場では、従来、一晩(10時間以上)かかっていた鶏肉の完全解凍が3時間で可能になり作業の効率化を実現。同現場では、通常期は1日2トンの解凍で済むところ年末商戦には1日10トン近くに跳ね上がるというが、短時間解凍かつプログラム搭載のプロトン解凍機の導入により、鶏肉の安定的な供給を可能としている。また、半解凍から完全解凍まで自在にコントロールできるため精肉加工分野での実績も多く、低温高湿度解凍によりダメージが最小限に抑えられることから、消費期限延長やフードロス削減に繋げている事例も多い。
また、同社ならではの解凍事例として挙げられるのが、ドラム缶や一斗缶入りの濃縮果汁だ。アルコール/ノンアル飲料やゼリー等、果汁入り商品の市場が拡大する中、海外から輸入される濃縮果汁も年々需要が急伸している。輸入される濃縮果汁は完全凍結されたドラム缶や一斗缶で届けられる。自然解凍では長時間を要する一方で、褐変や風味など品質劣化を引き起こしかねないことから屋外に据え置くこともできない。プロトン解凍機を導入後は容量200Lのドラム缶も果汁の品質を維持したまま計画的に解凍することが可能となり、オペレーションの効率化と作業者の負担軽減に貢献している。












