日本の縮図・兵庫県から国内外に――。多様な気候と風土から多くの農林水産物を生産。付加価値商材として健康食品、サプリメントなどに利用が進む。機能性表示食品では、タマネギ、もち麦などの地場産品を活用した商品も。また、全国有数のものづくり県として知られる兵庫県では、清酒、醤油、にかわなど伝統地場産業で培ったノウハウを応用し、健食業界で活躍する企業が多い。独自技術をもとに、オンリーワンを目指す企業も目立つ。

近畿地方最大の面積　他県にない自然環境

　兵庫県は、歴史や風土などの違いから、摂津（神戸・阪神）、播磨、但馬、丹波、淡路の5地域から成り立ち、重工業や醸造業、食品加工業、農林水産業など、様々な産業が発展。製造業の出荷額は全国トップ5位に入り、“ものづくり県”として知られる。約40業種の地場産業が集積し、特に、清酒、皮革、手延素麺、カバン、線香、釣針などは全国トップシェアを誇る。
　県内は、北は日本海、南は瀬戸内海から太平洋に面し、中央には中国山地がそびえる。北側は降水量が多く、南側は乾燥した晴天が続くなど、他県に類を見ない自然環境を有している。その多様な気候と風土から、「日本の縮図」とも言われ、県土から生まれた農産物、海の恵みである水産物は豊富だ。酒米、黒大豆、シラス、ホタルイカ、養殖イカは全国生産量1位を誇るほか、タマネギ、イチジク、ビワ、ベニズワイガニなどの生産量も全国上位にランクインする。また、日本のほぼ中央に位置する兵庫県は、国内主要都市へ2時間内でアクセス可能な点も強み。

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