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ZOOM UP 【健康茶】「美味」+「簡便性」+「機能」で需要喚起

今年の健康茶市場は、“紅茶ポリフェノールによるインフルエンザウイルスの感染力阻止効果”がメディアで話題に。“久々に紅茶を飲んでみたい”などの新需要を獲得し、紅茶輸入量(1~ 8月)は昨対比8.6%増で推移した。2019年度は2012年以来もっとも高い水準の1万7,000トンに到達することが見込まれている。また、「疲れ」「冷え性」「生活習慣」「肌あれ」「ダイエット」訴求の健康茶やノンカフェインのハーブティも根強く、フルーツやハーブフレーバーのアイテムも続々登場。「美味しさ」や「飲みやすさ」に機能性を付加した商品開発も市場拡大を後押ししている。

■紅茶輸入量、6年連続増加

茶の生産量の多い国は中国の約260万トン(紅茶は約26万トン)。次いでインドの約130万トン(紅茶は99%)、ケニアの約49万トン(紅茶は99%)、スリランカの約30万トンと続く。世界の茶市場全体では、紅茶が約55%を占め、世界中で330万トンもの生産量がある。紅茶1 杯あたり3 gの茶葉を使用したとすると、年間1 兆杯もの紅茶が世界中で飲まれている計算に。飲料用としては「水」に次いで多く飲まれている。

国内マーケットに目を向けてみると、輸入量は2012年度から6 年連続で増加傾向に。財務省「通関統計」によれば、2018年度の紅茶輸入量は1 万6,257トン。昨対比4.6%増で推移している。本年度の1 ~ 8 月の統計でも昨対比8.6%増で推移しており、2019年度は1 万7,000トンに到達することが見込まれている。

■紅茶ポリフェノール「テアフラビン」

脂質吸収抑制、血糖値上昇抑制、抗ウイルス作用の可能性日本紅茶協会によれば、「紅茶ポリフェノールによるインフルエンザウイルスの感染力阻止効果がテレビなどのメディアで話題になった」とし、「これまで紅茶を飲まなかった人も飲むようになった」という。紅茶の機能性については、脂質・コレステロール吸収に及ぼす効果や、食後の血糖値上昇抑制に関する研究などが知られている。

昨今では、国立感染症研究所協力研究員・中山幹男氏の「紅茶のインフルエンザウイルスに対する感染伝播阻止効果」に関する研究がメディアなどで話題に。中山氏によれば、「感染力をわずか15秒で99.9%失わせる」と報告。「毎年変化するインフルエンザウイルスにも顕著な効果が認められる」としている。紅茶輸入量4 割を占める三井農林では、メディアでの報道後、「販売数量が伸びた」と話す。

「瞬間的には1.5倍の伸びをみせた」といい、「インフルエンザシーズンが終わった4 ~ 5 月も売上が伸びている。1~10月の累計は6 %増で推移した」と話す。この紅茶ブームは菓子メーカーやコンビニでの製品開発にも波及。調剤薬局と共同開発した紅茶キャンディーが上市されるなど、市場の裾野が拡大している。

■ストレス社会によるカラダ不調

「まずは健康茶から」ストレス社会と言われる現代、「疲れ」「冷え」「肌荒れ」等の悩みに寄りそう健康茶の需要が高まっている。漢方相談店舗事業を展開する薬日本堂㈱は2018年1月から12月、初めて来店した4万7.864人を対象にアンケートを実施した。

性別・年代別集計では40代女性(22.8%)が最も多く、続いて30代女性(20.6%)、50代女性(16.9%)と続く。健康に関する相談内容の集計では、「疲れやすい」「冷え性」「ダイエット」「不妊症」「月経トラブル」「更年期障害」「便秘」「肌あれ」といった悩みが多かった。

男性では20代から50代まで全ての世代で「疲れやすい」が1 位に。女性の悩みはバラつきあるのに対し、男性は「慢性的な疲れ」を感じている人が圧倒的に多いことが明らかになっている。同社によれば、「“ストレスによる自律神経の乱れ”や“病名のつかない不調”の相談が増加傾向にある」と説明。薬剤に頼らずに、「健康茶からはじめたい」という需要も年々高まっているという。

「疲れやすさ」の相談には、霊芝や柑橘皮、朝鮮人参など13種の和漢素材をブレンドした『気巡茶』。「冷え」の悩みには、紅茶ベースの薔薇などの香りが感じられる『暖宮茶』。「肌トラブル」にはルイボスティーベースの柿の葉などをブレンドした『妃美茶』を紹介している。

本記事の続きは「健康産業新聞 1681号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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