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特集【青汁】踊り場市場 、新規ユーザー開拓の行く末は !?

本紙調査によると、2019年度の青汁製品(グリーンスムージー含む)の市場規模は、前年比99%の推計1,050億円(小売ベース)と、2年連続で微減となった。1,000億円市場への到達を機に、青汁製品市場が踊り場を迎えた感は否めず、販売企業が増加する一方で、パイの奪い合いが激化している状況だ。一方、飲料タイプで急成長する伊藤園の事例を見ると、青汁製品がまだまだ成長する余地はありそうだ。新たなユーザーの獲得を通じて、市場全体のパイ拡大を狙う各社の取り組みに注目される。

■青汁製品市場、踊り場に!?

本紙では1月中旬~2月上旬にかけて、青汁製品の販売企業、受託企業、原料サプライヤーを対象に、取材およびアンケート調査を実施。2019年度の青汁製品(グリーンスムージー含む)の市場規模を算出した結果、前年比99%の推計1,050億円(小売りベース)となり、僅かながら2 年連続の市場縮小となった。昨年の調査では、2017年に大ヒットしたフルーツ青汁やインバウンド特需の反動、アフィリエイト広告の規制強化などが市場縮小の要因だった。今回の調査でもインバウンド需要の反動が引き続き影響したほか、多くの企業から「青汁製品市場全体が飽和状態の中で、取り扱い企業が増加しており、パイの奪い合いになっている」とのコメントが聞かれ、1,000億円への到達を機に、青汁製品市場が踊り場を迎えていることがうかがえた。

■店舗ルート横ばい、通販ルート微減

2019年度のルート別の動向をみると、食系店舗では、伊藤園が主にコンビニやスーパーなどで展開するPET飲料タイプの『ごくごく飲める毎日1 杯の青汁』が、ここ数年2ケタ成長と、ライバル製品不在の中で1 人勝ち状態となっている。同社では粉末タイプを飲料タイプと同じ売り場で展開する戦略も奏功、粉末タイプも前年比微増で推移している。また新日配薬品や健翔などは、前年比横ばいと堅調な動きだった。近年は高質スーパーから一般スーパーまで、PB製品として青汁製品を導入する小売チェーンが増加しており、食系店舗での青汁製品の売上ボリュームは拡大している。

一方、ドラッグストアなど薬系店舗では、山本漢方製薬、ヤクルトヘルスフーズ、アサヒグループ食品、大正製薬、日本薬健など、主要メーカーによるシェア争いが激化している。2019年産は山本漢方製薬やヤクルトヘルスフーズなど上位メーカーが前年を下回った一方で、日本薬健がシェアを広げた。ただ2019年度もインバウンド需要の反動が少なからず影響するなど、薬系店舗全体では微減。食系店舗との相殺で、店舗ルート全体での青汁製品の売上は前年比横ばいとなった。

多くの企業が青汁製品を販売する通販ルートでは、八幡物産、愛しとーとなどが前年を上回ったものの、アサヒ緑健やえがお、ファンケル、ディーエイチシーなどの大手有
力メーカーをはじめ、調査に回答した多くの企業が前年比横ばいから微減と回答。通販ルート全体では微減となった。

本記事の続きは「健康産業新聞1686号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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