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技術者のためのマネジメントに関する多角的な講演―油化学セミナー

日本油化学会関東支部では、5月31日に都内で平成30年度第1回油化学セミナーを開催した。「研究開発マネジメントの真髄」と題し、4人の講師が「テーマ創出」「人材育成」「マーケティング」「実践例」の観点から講演。

●自社コア技術から発想するテーマ創出法 ~技術機能展開法を利用して~
ベクターコンサルティング(株)代表取締役社長
日本工業大学 大学院 技術経営研究課(MOT)教授 浪江一公氏
・自社技術の応用先を探すのは極めて難しい。そこでまず自社技術を「機能」に展開し、「何ができるか」を考えると発想しやすい。これが「技術機能展開法」
・特に大切なのが「MECE」で、1つの技術が実現できる機能を「もれなく、だぶりなく」創出する。
(MECE(ミーシー):もれなくだぶりなくの意。Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭文字をとったもので、ロジカルシンキングの一手法とされる)
・「今まで存在しなかった」「大きな顧客価値」を生み出す革新的テーマを創出するには、「市場」と「技術」という2つの原料をもとにした「スパーク(新結合)」が重要となる。

●クリエイティブ人財を育てるものの言い方
アカラ・クリエイト(株)代表取締役 井上健一郎氏
・良いクリエイティブ活動に重要なのは「関係の質」。関係の質を向上させることで、「思考の質」「行動の質」「結果の質」が向上するという良いサイクルが生まれる。
・人の成長には、「教える」「導く」「任せる」の3つの育成手法がある。それぞれの段階で必要なことを教える際、それぞれに適した「ものの言い方」がある。
・主語ひとつとっても、同じチームとして発現する場合「あなたはどうしたい?」ではなく、「我々はどうしたらいいだろう」と表現すべき。また、意思表示を明確にするには「I(私)」

●研究者が知っておきたいマーケティング基礎知識
ライオン(株)顧問 今井秀之氏
・サイエンスではない「マーケティング」というものを、あえてサイエンスとして考えた。
・マーケティングは物事をポジティブに見る必要があり、予見力と洞察力が大切になる。
・SPT S:セグメンテーション(基盤となる市場) P:ポジショニング(購入動機) T:ターゲティング(狙うべき生活者は誰か)
・ブランドの強さで企業の寿命が決まる

●キリングループの健康領域へのあらたな取組み ~プラズマ乳酸菌~
キリン(株)事業創造部 部長 佐野環氏
・キリングループは健康に貢献する新規事業の創出を目指している
・プラズマ乳酸菌の展開。既に様々な乳酸菌製品が出ている中、プラズマ乳酸菌をどうアピールし、どのように販売していくか。まずはニーズから消費者インサイトを探った。
・ブランディングの必要性から、キリングループ3社共同で「iMUSE(イミューズ)」を立ち上げ。

なお、日本油化学会についてはこちらをご覧ください
⇒ http://www.jocs.jp/index-j.html

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【2018年6月号・特集】栄養成分表示義務化を控え事業者が知っておきたい栄養成分分析法と課題

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