三栄源エフ・エフ・アイは、酸性乳飲料用の安定剤として使用される大豆多糖類の新製品「SM-5000」を上市した。既存の大豆多糖類では安定化が難しかったpH領域(pH4.0-4.4)を含む広範囲のpH領域(pH3.6-4.4)でたん白を安定化できる。溶解後の粘度が低く、製造適性にも優れており、過度な酸味を抑えすっきりとした飲み口の酸性乳飲料を調製することができる。
酸性下でたん白を含む飲料を調製する場合、たん白の凝集を防ぐために安定剤を加える必要がある。大豆多糖類の他に、HMペクチン(ハイメトキシルペクチン)や、CMC-Na(カルボキシメチルセルロースナトリウム)等が同様の目的で使用されるが、それぞれ安定化に適したpH領域があり、また溶液の粘度も異なるため、最終飲料の仕様に応じて使い分けられている。
「SM-5000」は、既存の大豆多糖類では安定化が困難であったpH4.0-4.4において、たん白の凝集を抑制し、飲料の保存安定性を維持する(図1)。無脂乳固形分4.0%、安定剤0.4%にて調製した酸性乳飲料を遠心処理し、沈殿の重量を測定してたん白の安定性を評価した(図2)。既存の大豆多糖類「SM-1600」では、pHが高くなると沈殿率が高くなり、逆にHMペクチン(DE70程度)はpHが低くなると沈殿率が高くなる傾向にある。一方、「SM-5000」はいずれのpH領域でも沈殿率が低く、pH3.6-4.4の広範囲においてたん白の安定化が可能。たん白の種類は動物性に限らず、植物性ミルクの一種である豆乳に含まれる大豆たん白の安定化にも適しており、酸性豆乳飲料における安定性にも効果を発揮し、低粘度ですっきりとした口当たりの飲料を調製することができる。
【製品情報】
製品名:SM-5000
性状:粉体 、容量:20kg、品質保証期間:24ヶ月(未開封)、保存の方法:常温














