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東洋新薬、大麦若葉末の腸内細菌叢改善作用を確認
―東京大学との連携協定に基づく成果

東洋新薬は、東京大学分子細胞生物学研究所 白髭克彦教授との共同研究において、大麦若葉末の摂取が腸内細菌叢の改善を促すことを確認し、日本農芸化学会2018年度大会において発表した。

これまでの研究では大麦若葉末の摂取により角層水分量の増加など皮膚の状態改善作用が調べられていたが、そのメカニズムは解明されていなかった。そのメカニズムを解明すべく、今回は皮膚状態の改善作用と腸内細菌叢改善作用をヒト試験にて検証。

肌荒れのある健常成人女性28名を対象に、大麦若葉末を含む食品を8週間摂取するという二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験を実施。その結果、大麦若葉末摂取群で摂取4週間後、8週間後の頬の角層水分量の変化量においてプラセボ比で有意な増加が認められた。

あわせて、摂取開始前と摂取8週間後の被験者の便を採取し、次世代シークエンサーを用いた16SリボソームRNA解析により腸内細菌叢の同定を行った。その結果、大麦若葉末摂取群ではプラセボ比でBifidobacterium longum(善玉菌)の増加傾向が認められ、悪玉菌とされるClostridiaceae 科とErysipelotrichi 網の有意な減少、または減少傾向が認められた。

同社は東京大学との連携協定において、東京大学産学協創推進本部とともに研究テーマの探索から取組み、いくつかの共同研究を進行しており、今回の発表はその成果の第1 弾となる。

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