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「いつでも、どこでも豆乳生活」をテーマに豆乳普及の啓発活動

日本豆乳協会は7月17日に都内で2019年度豆乳協会の活動に関する記者発表会を行った。豆乳市場の概況や豆乳消費啓発のための今後の取組みなどについて語った。
※日本豆乳協会⇒ http://www.tounyu.jp/

■日本豆乳協会会長 重山俊彦氏の挨拶
2018年の豆乳の年間生産量は36万2,794klと加工最高を記録し、1年間で24,000klの増加となった。この2~3年は同様のペースで増加しており、19年の4-6月期は10万klを超え(速報値)、前年同期比110.6%を達成する見込み。19年の生産量は40万klも視野に入った状況だ。

特に最近は健康志向も影響し、西日本での消費の伸びが良くなっていることと、豆乳独自の使われ方も増えてきている。協会がレシピコンテストなどを開催し続けてきた成果が出てきたと考えている。

今後、このままの増加率を見込めば50万トン~70万klも夢ではない。そのため、業務用マーケットの拡大や、毎日飲む層の拡大なども視野に入れ、70万klを目指していきたい、と語った。

■事務局長の川村良弘氏が、最近の豆乳市場の現状を解説
豆乳市場は昭和50年代初期から始まり「第一次豆乳ブーム」が起きたが、美味しくなかったためにすぐに低迷期に陥った。その後、メーカーが味の改良に努力し、美味しい製品が開発されるようになり、2000年少し前から上がり基調となり、健康ブームも後押しとなり、2005年ごろに「第二次豆乳ブーム」を迎えた。その後、イソフラボン問題で若干落ち込んだが、2008年頃からは上がり調子で現在まで続いている。今は「第三次豆乳ブーム」と呼ばれている。

協会の活動としては、2019年度は「いつでもどこでも豆乳生活」をメインテーマに、豆乳普及のための啓発活動を行っていく。今まで続けていた以下の活動を今年も継続して行う。
・豆乳レシピ甲子園の開催 全国の高校からレシピを募集
・豆乳資格検定
・豆乳食育移動教室
・豆乳の食育(高校生アスリート支援)昨年は2校にサンプリング、今年は4~5校目途

また今年から賛助会員を募集。9月から、機械・包材メーカーの四国化工機、段ボールメーカーのレンゴーが賛助会員となる。

■豆乳協会 加盟企業が今期の戦略や新製品を発表

●キッコーマン飲料
新しい食べ方を推奨。豆乳アイスに続き、秋冬向けに「ホッ豆乳」を提案。マグに入れてレンジで温めて飲む。まだ3割程度の人しか実践しておらず、パッケージに温め方などを記載して広めていく。秋冬用の新商品は、温めても美味しい味の「きなこ餅」と「黒糖生姜」、リニューアルで「焼きいも」。

●マルサンアイ
秋冬の新商品は、爽やかな茶葉の香りと豆乳の組み合わせ「豆乳飲料 花香(ファンジャン)ウーロンティ」や、香ばしさトコクのある「豆乳飲料 ほうじ茶」。温めても美味しい味になっている。豆乳を植物性乳酸菌で発酵させた「豆乳グルト」は今年で9年目だが、植物性やヴィーガンをキーワードにカフェやレストランでの採用メニューも増えている。

●ふくれん
製品には九州産の大豆「ふくゆたか」を使用している。昨年からヨーグルトを発売。自社で発酵させてドリンクタイプにした「豆乳でつくったのむ豆乳ヨーグルト」を、植物性ヨーグルトとして提案。豆乳が苦手な人にも飲んでもらいたい。

●ポッカサッポロフード&ビバレッジ
今期より加盟。豆乳は4年前から商品を出している。豆乳ヨーグルトは「SOYBIO(ソイビオ)」ブランドで展開。今春、大豆から豆乳・発酵・充填まで一貫製造できる自社工場を竣工。「豆乳で作ったヨーグルト」2品を本工場で製造。今後は本工場を活用し品揃えを増やしていく。豆乳の新商品は「おいしさスッキリあずき豆乳飲料」。既存商品についてもデザインをリニューアル。

●不二製油
豆乳ではなく大豆飲料「アルツパンチ」を紹介。神経伝達物質であるアセチルコリンの材料となるコリンを含んだ大豆レシチン含有飲料。同社が開発したUSS製法による豆乳クリームを使うことで、通常は飲料に多く入れることが難しい大豆レシチンの問題をクリアして美味しい製品を作ることに成功した。

●日本テトラパック
世界の豆乳市場について解説。2018年の世界豆乳市場規模は、48億6,400万klにもなり、過去5年間の平均成長率は2%で推移してきた。今後もその伸びは続くと考えられている。また、世界の牛乳市場と比較した場合、豆乳市場はまだ牛乳の約4%しかない。国別でみると、豆乳市場の規模は中国、タイに次いで第3位となるが、牛乳市場を100%とした場合の規模を見ると、タイは99%であるのに対し、日本は12%程度しかない。

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