1月13日、東京・明治記念館にて一般社団法人健康食品産業協議会(以下、JAOHA〈ジャオファ〉)の「令和7年新春賀詞交換会」が開催された。
冒頭来賓挨拶で、新井ゆたか消費者庁長官は、機能性表示食品制度の信頼性向上を最重要課題とした上で、「PRISMA2020」への準拠や既存製品の再検証を呼びかけ、健康増進関連製品に対する消費者の理解促進のため、リスクコミュニケーションの実施など官民連携を推進する姿勢を示した。
続けてJAOHAの橋本正史会長は、新呼称「JAOHA〈ジャオファ〉」を掲げることを発表。その背景としてグローバル化や他団体との区別を挙げ、「バウンスバック(跳ね返る)」を合言葉に、品質・安全性・有効性の3本柱を堅持し逆境を乗り越える姿勢を強調。2025年に迎える機能性表示食品制度10周年と大阪・関西万博が重なることで、市場規模の拡大や台湾の業界団体TFIAとのMOU締結をはじめ、海外連携の深化に期待を寄せた。既に正会員数は110社まで増え、協議会の結束力とレジリエンス(困難を乗り越えるしなやかな強靱性)を一段と高めているという。農林水産省、厚生労働省、経済産業省の各代表も登壇し、物流や原材料価格の高騰、健康被害情報の報告義務化などが進む中で、業界が協調しながら課題に取り組む必要性を訴えた。
後半来賓挨拶では健康食品工業会やバイオインダストリー協会など関連団体の代表者がそれぞれ新年の抱負を表明。最後に、抗加齢協会副理事長・大阪大学大学院医学系研究科教授で大阪・関西万博のヘルスケアパビリオン総合プロデューサーを務める森下竜一氏が「万博は世界に日本の高品質を発信する好機」と述べ、乾杯の音頭で締めくくられた。