超高齢化社会を背景に、オーラルフレイル対策が喫緊の課題となっている。一方、高齢者のオーラルヘルスケアに対するリテラシーは向上、最新の調査では、80歳で20本以上の歯を有する8020の達成者は過去最大の61.5%となった。オーラルヘルスケア商材市場では、高機能・高価格帯の歯ブラシやハミガキ剤のニーズが伸長。機能性表示食品の受理数も28品となっている。機能性関与成分ではないものの、オーラルヘルスケアに有用なデータを持つ素材も続々登場している。なかでも注目は、口腔内プロバイオティクスだ。近年の研究で、腸内環境と口腔内環境に相関(腸 ― 口腔内相関)が確認されている。腸活ブームが持続する一方、口腔内の菌活はまだブルーオーシャンの状況にある。既に感度の高いサプライヤー・販売メーカーによる口腔内プロバイオティクスを訴求する素材・商材の上市が始まっており、今後の動向に注目される。
オーラルフレイル対策が喫緊の課題
う蝕(虫歯)と歯周病の口腔 2大疾患が、糖尿病や動脈硬化、心筋梗塞をはじめ、脳梗塞、誤嚥性肺炎、アルツハイマー型認知症の原因物質とされるアミロイドβを増やすことなどが明らかにされている。
虫歯菌や歯周病菌が口腔内で炎症を起こし、その炎症性物質が歯周ポケットから血液内に入り込み、全身を回ることが要因とされる。最近では、歯周病菌の一部が胃を通過して腸管に入り込み、腸管内の細菌叢を乱すことで、大腸がんの原因になること、がんの転移を促進すること、さらには食道がんや関節リウマチなどの病態とも関連しているとのデータも報告されている。
これら口腔 2大疾患に加え、令和 7年の総人口における65歳以上人口が29.4%と過去最高を記録する超高齢社会のわが国では、高齢者のオーラルフレイル(口腔機能低下症)を予防・抑制することも、喫緊の課題とされている。オーラルフレイルは、フレイル(虚弱)の一丁目一番地と言われる。例えば、歯を失うことで食事からの十分な栄養素を取り込めなくなる。
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