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エキス中心に青汁、茶類など好調(特集/クマザサ)

クマ笹の需要が高まっている。漢方生薬や民間療法としての実績を持つクマ笹は、産地や抽出法によって、免疫賦活作用や抗炎症、オーラルケアなど様々な用途に応用される。薬系・医家向け、無店舗ルートを中心に流通する最終製品では、エキスや茶類ほか、クマ笹配合の青汁などの売れ行きが伸びている。コロナ禍で健康維持や免疫への関心が高まる中、「緊急事態宣言後の5 月にクマ笹ドリンクの在庫切れが複数回発生した」、「エキスについて調剤薬局からの新たな引き合いが増加している」「通販でクマ笹エキスが2 ケタ増に」「コロナ禍でクマ笹配合青汁が伸びている」といった声も。原料では昨年、新たにクマ笹由来の乳酸菌も登場した。

“悪疫はらうクマ笹”、コロナ禍で存在感増す

クマ笹関連商品の売れ行きが伸びている。漢方生薬として“悪疫をはらう”ともいわれているクマ笹は、60 ~ 120年間地中の成分を吸収し続け、雪の中でも枯れずに耐え抜くなど生命力の強い植物。厳しい環境下で葉緑素や多糖体などの含有量が高いことで知られ、免疫賦活作用、殺菌作用、抗ストレス作用など広範にわたる薬理作用が報告されている。

健康食品では、高齢者層を中心にクマ笹エキスの愛用者が多い。コロナ禍で健康維持や免疫に関心が高まる中、口コミを含め販社やメーカーへの問い合わせが増加傾向にある。

星製薬では、独自の熱加水分解抽出法でクマ笹から多糖類を抽出。確認済みのエビデンスは、抗酸化作用、抗インフルエンザ作用、抗ストレス作用など多岐にわたる。40余年のロングセラー定番アイテム『ホシ隈笹エキス』をはじめ『隈笹精』などのクマ笹健康食品が伸長しており、「免疫の相談を受ける調剤薬局などから新規の問い合わせが多い」という。

トーヨーケムでは、独自の蒸煮熱水抽出法でクマ笹から希少な「キシロオリゴ糖」「ポリフェノール」をより多く抽出する技術で有用成分を高濃度化した北海道産クマザサエキスを供給。健康食品や製菓、ペット向け、コスメ、マスク等の塗加工品など多用途で原料の引き合いが増えており、最終商品『リオナチュレ クマ笹エキス』も好調だ。

鶏・豚・牛・魚など動物用飼料用途での実績もあり、ペットサプリ『ササニオワンダー』は、歯周病で薬を使いたくないケースなどに採用が広がっている。クマ笹エキス配合のミニ豚サプリ『セレブーブ』も新たに提案している。

全国の主要百貨店「北海道物産展」限定で『クマササエキス顆粒』を販売するケン商では、コロナ禍で通年の催事がほぼ中止状態の中、「例年催事場で数万~数十万単位でまとめ買いする長年の愛用者を中心に、直販を希望する問い合わせが多く寄せられた」ことで、通年では微増で推移。今年は1月7日から東武百貨店池袋店を皮切りに始動する。

専用ショップ『ササランド』、クマ笹エキス2ケタ増

クマ笹商品専用にサプリやコスメなど約40品目を展開するオンラインショップ『ササランド』では、コロナ禍でクマ笹エキスの売り上げが2 ケタ増に。「緊急事態宣言後の5 月頃、通常点購入する人が半年分購入するなど大きく商品が動いた」という。

また、「新規購入者も多く、従来売れていた商品よりも高価格帯の商品が動いており、リピーターをメインとしながらも、新規の購入希望の問い合わせは通年通して増えた」としている。

サプリメントだけでなく、スキンケア用品や石鹸なども伸びており、白寿生科学研究所の『Hakujyu 笹美人 クレンジングオイルPlus』や『笹美人ビューティーソープ』などが売れ筋に。

さらに、『ササランド』では、リピーターの要望でクマ笹エキス+αのニーズが高いことから、今後、水溶性食物繊維をプラスして“お通じケア”を訴求した商品展開などを視野に入れている。例えば…

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