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市場規模300億円まで回復(特集/ローヤルゼリー)

健康食品の黎明期から定番素材に数えられるローヤルゼリー。高い知名度を誇り、多くの健康食品、サプリメントに利用されている。また、エネルギッシュなイメージの高さから、栄養炭酸やエナジー飲料に採用されるケースも多い。ここ数年は、市場縮小が続いていたが、コロナ禍での疲労回復・巣ごもりニーズを捉え、21年の市場規模は、約300億円(前年比7%増)まで回復。作用している成分の特定が難しいという素材特性上、機能性表示食品は1品に留まるが、関連メーカーにより脳機能改善、免疫賦活、肌保湿、コレステロール低下、筋肉疲労回復など様々なエビデンスの蓄積が進んでいる。

原料輸入量、3年ぶりに300t越え

ローヤルゼリー(RJ)は、花粉やミツを食べた働きバチの下咽頭腺から分泌される機能性素材。乳白色のクリーム状で、女王バチしか食さない為、別名「王乳」とも呼ばれる。

ピリッとした酸っぱさがあり、デセン酸(10-ヒドロキシ-2-デセン酸)と呼ばれる特有の脂肪酸のほか、必須アミノ酸、ビタミン類(B1、B2、B6、葉酸など)、ミネラル、5-アミノレブリン酸などを豊富に含んでいる。

女王バチの寿命は、働きバチの50倍以上長いことから、古くから不老不死の妙薬として重宝されており、美容・抗老化を訴求する健食素材の代表格とも言える。

カプセル状のサプリメントが一般的で、他素材と組み合わせて、ドリンクやゼリー飲料配合にされることも多い。

R J の生産国は、中国、台湾、タイ、ニュージーランドなど。財務省の通関統計によると、2021年の輸入量は約317t(前年比17%増)。3年ぶりに300 t台まで回復した。

通関統計は、生R Jと保存の効く乾燥粉末品が混在した数値であり、そのまま市場流通量に結び付くものではないが、原料サプライヤーからは、「加工食品向けに安定した引き合いが増えている」「海外向けの輸出案件が増え、前年比2ケタ増で推移した」など前向きな声が聞かれており、トータルで見ても市場は回復基調にあると見られる。

一方で、「コロナや天災で、原料確保が難しくなっている」との指摘も。乾燥粉末R J の原料相場は…

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