健康産業オンライン

健食たたきでスタートした消費者委

健康食品の表示制度の議論の前に、消費者委員会は自らの権限について確認すべきでは

shohisya.jpg

 消費者委員会の委員は中立的でない・・・そうした批判が発足以来相次いでいたが、27日の委員会での議論は、最初から暴走したようだ。山口委員(弁護士)は、健食を過信して死亡した糖尿病患者の例を挙げ、「そういう問題意識がかかれていない」と主張したという。自動ドアで事故が起きた、エレベーターで事故が起きた、自動車で事故が起きた、だから、自動ドアやエレベーターや車は排除すべきだ、というような論調である。

 指摘された事件も、あまり聞いたことがないが、いつの話なのか。そのような話の事実確認も必要ではあるが、国際会議などの常識では、検討会などで行われた論点整理に基づいて議論が行われるわけで、テーブルをひっくり返すようなその場の議論が出てくれば、収拾はつかなくなる。論点整理の何かも軽視され、消費者委員会は何なのかということになる。


 実は検討会を終えた時の委員の感想も同様なものであった。そもそもは健康食品の表示制度問題であったが、消費者団体も、産業界も、学識者も、委員本人が述べたいことを述べ,それがゆえに議論は揺れに揺れ、表示制度そのものとかけ離れた議論が展開された。委員とは何か、出された課題について、各委員の経験が生かされる質の高い議論が披瀝されなくてはならない。もっといえば、最初にどのような制度を構想したか。その共通議論がないために、表示制度問題から離れ、魔女狩りのような議論の中で、健康食品業界は大いに割を食らった格好だ。
 消費者庁は、表示制度の運用強化に動いているが、消費者や業界の声は殆ど無視されたままである。業界団体の関係者からの「是非消費者アンケート調査を行って欲しい」「その上で、消費者の本当の声を聞き取って欲しい」という声に耳を傾けることが、消費者委員会の健全化にもつながるわけだ。何故なら、どの調査も半数近くが健康食品の利用体験を持ち、多くの消費者が、飲み方や機能について知りたいと思い、表示の不十分さに不安を感じているからだ。
 業界側もGMPの導入や安全確保に向けた取り組みをすすめ、大きな問題は起きていないが、一層の努力を払っている。こうしたことを無視し、論点整理の領域からも逸脱し、自分の体験談を主張をする場と考えるなら、消費者委員会なるものは単なるサロンではないか。健康食品の表示制度の前に、消費者委員会は何を議論し、何を議論しないのかを先に議論すべきではないか。消費者委員会も健康食品も適切な制度がないままでは迷惑するのは国民であるという意味では同じである。

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP