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大麦のアラビノキシランに新知見(ZOOM UP:大麦)

大麦はアラビノキシランとβ-グルカンによる腸内発酵を通じ、生理機能に影響を与えているという研究成果が昨年発表された。アラビノキシランは、短鎖脂肪酸の産生を増加させる働きをもち、大麦β-グルカンと同様に血糖値を下げるインスリンの分泌を促す働きをもつGLP-1分泌を促進させることがわかった。糖尿病患者の食後高血糖抑制で新たな知見も報告されており、大麦の新たな可能性が示唆された。新商品では、白米のような見た目と食感を実現したもち麦や、血糖値対策の機能性表示食品、オーツ麦をブレンドした商品が登場。用途開発では大麦粉によるレシピ提案が進むなど、美味しさや機能性訴求、食べ方提案が進んでいる。

「発酵性食物繊維」腸活で話題に
もち麦は100gあたり10.9g含有

 腸の中で発酵する発酵性食物繊維が注目を集め出した。昨今ではテレビや雑誌などで紹介される機会も。情報番組「ひるおび」(TBSテレビ)では3月3日、腸活をテーマに発酵性食物繊維を紹介した。
京都府立医科大学大学院医学研究科・生体免疫栄養学教授の内藤裕二氏は、「腸内環境を整えるには、お腹の中で発酵を起こす発酵性の食物繊維が一番重要」と説明。善玉菌のエサになることで、生活習慣病予防などが期待できるとした。
発酵性食物繊維を多く含む食品(100gあたり)は、もち麦(10.9g)、押し麦(8.1g)、オートミール(3.2g)、小麦粉全粒粉(4.6g)、玄米ご飯(1.1g)、ニンジン(0.7g)、ブロッコリー(0.9g)など。発酵性食物繊維をたくさん摂取できるのが穀物で、その二大穀物は「もち麦」「小麦ブランシリアル」とした。
番組内で内藤教授は、日本人の食物繊維摂取量が不足していることに言及、「世界では1日に24g以上を目指しているものの、日本人は世界の基準に全く到達していない」と述べた。

続きは、本紙4月5日発行号(1761号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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