体感性の高さに加え、エビデンスデータの蓄積が進む納豆由来の機能性素材(ナットウキナーゼ、ビタミンK2、納豆菌)。代表格のナットウキナーゼは、アジアのほか、欧米でもコロナ禍以降、認知が広がり利用が進む。国内市場は、インバウンド需要が再開。また、機能性表示食品が増え、国内ユーザーの新規獲得が期待される。ビタミンK2は、骨質強化や抗ロコモ素材としてアクティブシニア向けにニーズが高い。納豆菌は、腸活ニーズが増す中、プロバイオティクス原料としての利用拡大が見込まれる。
海外で認知広がるナットウキナーゼ
国内は機能性表示で市場喚起に期待大豆を発酵させて作られる納豆。栄養価が高く、日本の伝統的な発酵食品として海外での知名度も高い。健康食品業界では、納豆に含まれるナットウキナーゼ、納豆菌、ビタミンK2、ポリアミンなどの機能性研究が進み、これらを配合したサプリメントが流通する。
代表格のナットウキナーゼは、納豆のネバネバのもととなる納豆菌に含まれる酵素の1つ。1980年に倉敷芸術科大学の教授だった須見洋行氏が、「血栓を溶かす酵素」の研究をする中で強い血栓溶解作用を持つ酵素を発見し、ナットウキナーゼと命名された。
機能性研究では、血栓溶解作用をはじめ、血流粘度低下作用、血流改善作用、血圧低下作用、抗ウイルス作用、脳機能改善作用、AGEs形成阻害作用、免疫賦活作用、SARS-CoV2スパイクタンパクの分解作用など、様々な研究成果が報告されている。中国をはじめとしたアジアに加え、コロナ禍で免疫対策が広まる中、欧米でも注目度が上昇。ナットウキナーゼの需要増に繋がっている。
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