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プラントベースフードの料理への応用-染野屋の製品を使った料理を八芳園の総料理長が考案

染野屋は7月28日、29日に行われたHOTERES EXPO2021にて同社のプラントベースミート「SoMeat(ソミート)」の展示を行うとともに、プラントベースミートに関するセミナーを行った。セミナーでは、同社の冷凍生ミンチ「ソミート プラントベースミンチ」などソミート製品を活用した、八芳園の西野剛総料理長によるメニューの試食も行われた。

以下、セミナーの要約です。

■染野屋 代表取締役 小野篤人氏(八代目染野屋半次郎)の挨拶
染野屋は江戸時代、文久2年から続く豆腐屋。温暖化に代表される地球の気候変動は、過度の食肉文化が原因の一つだと考え、植物たん白と向き合ってきた。次世代のためにできることを考え、プラントベースフードの開発に携わり、2014年に商品化することができた。

単に肉の代替という位置づけではなく、地球にやさしく、かつ、おかずとして美味しい商品を目指した(地球環境のためといっても、美味しくないものを食べるという”我慢大会“であってはならない、と言う)。皆が簡単に参加できる地球環境を考えた取り組み、プラントベースフードをそう考える。食のトレンドをリードするホテル・レストランにおいても、プラントベースフードを気軽に取り入れてもらいたい。

■染野屋 執行役員 松本利一氏による市場解説・製品紹介
ソミートは『江戸時代から続く豆腐屋が作った大豆ミート』で、開発に8年を要した。ソミートシリーズの中でも、2月に発売した「プラントベースミンチ」は、日本初の生ミンチタイプの冷凍品。
特徴は
・水戻しが必要なく、そのまま使える
・賞味期限が冷凍で1年間
・肉に負けない弾力
・肉よりも脂肪分が少ないので、熱の通りが良い、味が浸透しやすい(調味料が少なくて済み、減塩、減糖に繋げられる、繊細な味付がしやすい) など
ハンバーグやミンチ料理に幅広く使え、生なのでつなぎも必要なく火の通りも良い。また、戻しタイプのように水の絞り方による味の変化がないなど、使いやすさもポイント。

ラインアップは、上記の「プラントベースミンチ」(200g入り、1kg入り)のほか、炙り焼き、しょうが焼き、唐揚げ、キーマカレーの6アイテム。

最近は、肉代替製品が選択肢の一つとして取り上げられるようになった。国や宗教により異なる食習慣を持つ人々、アレルギーなど食の多様性、環境問題、たん白質を摂取したい、低脂質・低カロリーなどのヘルシー志向を背景に、代替肉需要が高まっている。日本のプラントベースフード市場は、2020年には346億円であったが、2030年には780億円と、8%の成長が予測されている。ベジタリアンやヴィーガンなど多様性への対応、新しい食の情報発信、オペレーションの効率アップ、付加価値などを考えると、ホテル・ダイニングでも利用しやすいと考えている。

■染野屋×八芳園(西野剛総料理長) オリジナルコラボメニュー試食
・冷製水餃子 ヴィーガンピンチョス(写真右上)
・柚子香る大豆ミート(写真右下)
・ヴィーガンスティックピザ写真左)
(柚子香る大豆ミートは「炙り焼き」、他2品は「プラントベースミンチ」を使用)

西野総料理長
・試食品は8種類を試してみた。寿司にもチャレンジしてみた。
・普通の肉と変わらない食感。粘りがあるのでパテを作ったりできる(粘りは大事、使えば理解してもらえる)。味付けの調味料が少なくできる。焼き色もつき、肉のつぶつぶ感も表現できる。
・トマトやミートソースに合うのでラザニアにしたり、椎茸に詰めてオーブン焼きなどもできる。和風・洋風問わずに使える。

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