食の高付加価値を推進している北海道。「安全・安心・おいしい」に「健康機能」が加わった北海道独自の食品機能性表示制度「ヘルシーDo」の累計認定商品は、商品形態の幅も広がり170品を超えた。利用されている道産機能性素材は31成分にのぼり、累計売上金額500億円台がみえてきた。また、海外原料の価格上昇や、天災リスク回避などから、「国産」「トレーサビリティの確立」「安定供給」「アップサイクル」といった点も強みに、道産商材のニーズが高まっている。強固な“北海道ブランド”が国内外で存在感を示している。
天然素材の宝庫 産学官一体でエビデンス蓄積
食の宝庫と言われる北海道。タマネギ、ジャガイモ、甜菜、シソ、大麦若葉、クマ笹、アロニア、アマニ、タモギタケ、ヤーコン、アスパラガス、西洋カボチャ、ナス由来乳酸菌、ライラック由来有胞子性乳酸菌、行者ニンニク、ワサビ、ビーツ、植物発酵エキス、霊芝、アガリクス、プラセンタ、核酸、プロテオグリカン、コンドロイチン、アカモク、ガゴメコンブ―― など、農産物、水産物、畜産物由来
の特色ある機能性素材が食品、健康食品、化粧品に利用されている。他府県に比べ、供給量の心配が少なく、安定供給できる点も大きな強み。
また、北海道は、産官学がスクラムを組み、早くより健康産業の育成を支援。食品や医薬品関連の研究施設が多く、中小企業が機能性素材・商材を生み出すサポート体制が充実している。北海道情報大学では、食の臨床試験システム「江別モデル」プロジェクトを推進。同モデルは、地域住民ボランティアが被験者となり臨床試験を実施するというもの。ボランティア被験者登録数は約1万6,000人で、実施臨床数は130件を超える。北海道のみならず、全国からの試験依頼に対応する。民間の食品CROでは、トクホや機能性表示食品の臨床試験で豊富な経験とノウハウを持つ、トランスジェニック、協和トライアルなどがアカデミアと連携し、全国展開している。
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