特集

【環境配慮型包装・パッケージ】環境配慮+α進む

 環境配慮型パッケージは、リデュース、リユース、リサイクルに加えリニューアブルが加わり4Rを取り入れた包装・パッケージが主流となっている。2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行以来、飲食・化粧品業界では脱プラの動きが加速し、環境対応パッケージの利用が進んでいる。資生堂やコーセーなど大手化粧品メーカー4社は、2030年までに全容器の4R対応を発表し、現在、4R比率は上がっている。各パッケージメーカーもブランドメーカー向けに革新的なリサイクル方法、素材開発、SDGsを取り入れたパッケージ提案を強化。2023年以降、一部取り組みが鈍化した動きも見られるが、2030年に向けて各社、環境配慮型の対応は待ったなしの状況だ。

化粧品メーカーが環境配慮型主導

 欧州政府は2025年2月、「包装および包装廃棄物規則(PPWR)」を発効した。2030年までに全ての包装を「経済的に実行可能な方法で、再利用またはリサイクル可能にする」目標が立てられ、製品の包装・パッケージのリサイクル、リユースが義務付けられる。日本企業もEU輸出の際には、法令を遵守する必要があり、EUの規制に合わせたパッケージの利用も増えていくことが予想される。日本では、2022年に「プラスチックに係る資源循環の促進法に関する法律」が施行され2030年までに「使い捨てプラスチック排出を25%削減」を掲げる。以来、日本の製造メーカーや包装・容器メーカーの環境対応の認識が高まり、環境配慮型パッケージの利用は、ニーズが高まっている。
 化粧品業界では、資生堂、ポーラ、コーセー、花王の4社が、毎年「サステナビリティレポート」を発表。4社とも、サステナブル容器への切り替え・4R(Reduce/Resu/Recycle/Renewable)を推進。各社、
対応率は30~70%台とばらつきはあるが、2030年までには100%を目指す。コーセーは、30年以上前に、環境配慮を取り入れたスキンケアブランド『AWAKE』を展開。詰め替え型のレフィル容器を取り入れ、
リサイクル容易なアルミボトルを採用。これをきっかけに、環境配慮型容器の活用が広まったという。店頭での容器回収も行っており、一般消費者への環境配慮の意識付けにも繋げている。

該当記事および過去のバックナンバーは、電子版ページからも閲覧いただけます。

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP