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主張「機能性表示“エキス”は最大のチャンスだが・・・」

機能性表示食品の市場規模をどうみるのか?当面の見込みとして1 兆円程度を目指すのか、2 兆円以上か、あるいは、トクホの6,000億円超えか?こうした議論がどこの団体からも聞こえてこない。規模感は、現状のサプリメントを機能性表示食品に置き換えるか?並立か?という判断にも関わってくる。2015年の制度開始で、一部のサプリメントが機能性表示食品へ移行したが、新製品も多く、従来のサプリメントの新制度離れは受託調査でも顕著だ。健康食品の市場規模はチャネル別での動きは大きいが、全体的には1 兆2,000億円前後で推移している。

背景には、人口減少と高齢化があり、人口増加が続く米国市場のような成長カーブはしばらく目にしていない。こうした中で、機能性表示食品市場の今後はどうか。各団体はどのように向き合っているのか。消費者庁の届け出受理件数は、どうやらトクホの件数を超えたようだが、サプリメント形状に限れば販売高ではトクホの半分にも及ばない。制度設計では、糖質・糖類に続き、来春にエキス類のガイドラインが出る。ここで、従来型のサプリメントの移行に失敗すると、「制度そのものが危うくなる」という声もある。来年は機能性表示制度存続の正念場である。

予備軍としては、クロレラやスピルリナ、ローヤルゼリーなどの蜂産品、霊芝などのキノコ類、各種酵素などが控えている。数千億規模の市場が、エキスのガイドラインで移行できるのか、否か?構造的には健康産業協議会がど真ん中にいて、消費者庁との定期的な交渉窓口の機能を持つ。学者や消費者団体が厳しい制度設計を求めるのは分かるが、現存するサプリメントの移行に向き合うのは健康産業協議会などの業界団体である。

いずれも消費者庁の下部団体ではなく、消費者庁との窓口として、既存の業者の要望を基に、移行のためのサポートができているのか?新制度の運用に多くのクレームや要望が幣紙には届いているのだが。各団体にはこの決意を聞きたい。市場をどのように盛り立てて行くのか、産業振興の旗振りは、一義的には、産業団体が担うものである。

本記事は「健康産業新聞 1657号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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