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特集【カロテノイド】アイケア/疲労感軽減/肌保湿/紫外線対策… 機能性表示食品230品目を突破

カロテノイドは、健康食品、一般食品に幅広く活用される素材で、アイケア、睡眠質改善、コレステロール抑制、血圧調整、ロコモ対策など豊富なエビデンスを有する。機能性表示食品としても、ルテイン、アスタキサンチンを筆頭に、受理数は230品目を突破。ホウレンソウやケールなど生鮮食品の届出受理も見られる。さらに最近は「健康に良い天然色素」として、飲料、製パン、パスタソース、菓子類などに採用されるケースも増加。サプリに留まらず、様々なジャンルでカロテノイドの活用が見込まれている。

■ アスタキサンチン活用の幅広がる

 カロテノイドは、自然界に700種類以上存在する植物によって合成される色素の総称。健康食品素材や着色用の食品添加物として広く活用されており、アスタキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、フコキサンチン、β-クリプトキサンチン、クロセチンなどの「キサントフィル類」とβ-カロテン、リコピンなどの「カロテン類」に大別される。カロテノイド類を関与成分とする機能性表示食品は、6 月8日時点で、230品を突破している。

 栄養機能用途のカロテノイドは、総じて強い抗酸化力を有し、なかでもアスタキサンチンはβ-カロテンの5 倍、CoQ10の800倍、ビタミンEの1,000倍、ビタミンCの6,000倍の抗酸化力を持つと言われる。アスタキサンチンを関与成分とする機能性表示食品は現在51品。昨年6 月と比べて17品増加した。剤形は、8 割以上がサプリメントだが、飲料、製パン、パスタソース、チョコレートなど一般加工食品の製品化も進んでいる。
目の健康維持をテーマとした製品が34品と最も多く、ルテイン、ゼアキサンチンなど他のカロテノイド類と共に関与成分として活用される。

 一方で、疲労感の軽減、肌の潤い、紫外線対策、脳機能改善などの届出が進展。今春には、元気生活の『アスタキサンチン×頭脳』(認知機能改善)や、シャルーヌ化粧品の『プラリコ』(紫外線対策)等が新たに届出受理されている。アスタキサンチン原料を供給する主要サプライヤーは、富士化学工業、BGG Japan、東洋酵素化学、バイオジェニック、富士フイルム、オリザ油化、上海フリーマンジャパンなど。国内流通量は5 %換算で約36tと推定される。多彩な研究が進められたことで、アスタキサンチンの活躍の場は、今後さらに広がることが期待されている。

■ アイケア市場拡大 ルテイン、ゼアキサンチン堅調

 加齢性黄斑変性症に対する米国での大規模臨床試験(AREDS)で有名になったのがルテインとゼアキサンチン。AREDS2における結果によってもたらされた5 対1というアイケア処方の黄金比は、業界内外に浸透している。

 ルテインやゼアキサンチンを関与成分とした機能性表示食品は、眼の機能や眼の健康をサポートする表示が殆どで、現在133品目。サプリ形状が中心だが、コーヒー、ヨーグルト、野菜ジュース、菓子類、調味料などの商品化も。ホウレンソウやケールなど生鮮食品も4 品受理されている。ルテインは体内に存在するものと同じ組成をもつフリー体、フリー体に脂肪酸が結合したエステル体に2 分され、前述の黄金比で規格化した原料、体内への吸収性、水分散性を高めた製品、高純度規格品などがあり、国内市場では約30tが流通している。

 アイケアサプリの購買層は50~60代が中心だが、スマホ普及率、パソコン利用時間の拡大で「スマホ老眼」を発症する若年層が増加。眼鏡メーカーがサプリを販売するケースも増えている。

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