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昆虫含め様々な由来のプロテインの展示と、関節から美容に提案が進むコラーゲン―Fi Europe開催

世界中の食品・飲料素材が集まるFi Europeが12月3~5日にフランス・パリで開催された。出展社数は約1,475社(出展国数74か国)、来場者数は約28,000人(未発表、来場国数173か国)。

出展品目は、乳、卵、穀物、果実、野菜、香辛料などの原料系と、甘味料、乳化剤、ゲル化・増粘安定剤、調味料、色素、フレーバーなどの食品添加物が例年通り多数出展。これまでのFi Europeとは違い、多くの企業が機能性素材や健康素材を出展し、エビデンスに基づいた効能や機能性を発表していた。

■特に目立っていたのは、プロテインとコラーゲン、幼児・子供向けの製品開発など
●プロテイン
ホエイをはじめ、大豆、エンドウ豆、米、そら豆など様々な種類が出展されており、これまでのようにスポーツニュートリション向けやビーガン向け、肉代替品開発向けと提示するだけでなく、筋肉への効果や疲労回復作用などのエビデンスが提示され、違いが発表されていた。また、新原料として昆虫由来のプロテインも出展されており、ミネラルの高さなど他のプロテインと比較した成分表などが提示されていた。

●コラーゲン
コラーゲンの「関節の健康」効果は既に欧州に広く普及しているが、ただ謳うのではなく、「関節への影響」「関節間の骨への影響」「筋肉への疲労回復作用」など、エビデンスをもとに細かな効果が提示されていた。また、これまで欧州ではあまり普及していなかった「美容への効果」について、多くのコラーゲン出展社が着目。しかも、ただ単に「美容」というのではなく、「しわへの効果」など具体的なエビデンスを提示していた。なお、これらのエビデンスについても、高齢者向け、アスリート向けなどターゲットが絞れるよう工夫をしていた。

●幼児・子供向けの製品開発が注目
単にアレルギーフリーやGMOフリーと言うのではく、「子供に安心」と言ったり、DHAでは、脳の発達をサポートと言うのではなく「子供の脳の発達に不可欠」と言ったりと、素材や種類に関わらず「この製品は幼児向けでも安心」や「この素材は子供にとても必要な成分」といった言葉で多くの製品が紹介されており、幼児・子供向けの製品開発が注目されていた。

これまで、エビデンスの提示や機能性を発表している企業はあまりなかったが、今回のFi Europeでは本当に多くの企業が機能性のアピールをしていて、Hi Europe (健康素材展)との違いがなくなってきているようだった。

■ Fi Awards(賞)― 革新的でインパクトを与える素材の選考、注目テーマごとに受賞

◆Clean Label & Natural (クリーンラベル&ナチュラル)
Chr. Hansen A/S :スイートポテト由来の植物性濃縮物からの天然ストロベリーレッドカラー

◆Diversity and Inclusion (多様性と一体性を高める取り組を行っている企業、団体)
CP Kelco

◆F&B Categories (食品・飲料分野)
Griffith Foods :植物性の揚げないコーティングシステム

◆Food Tech
Corbion :リステリアをコントロールし、消費期限を延ばすことを可能としたVerdad® Opti Powder N350

◆Functional (機能性)
Bunge Loders Croklaan:OPOレベルを調整した乳児用調製乳 (Betapol® Plus)

◆Future of Nutrition (新しい栄養素)
VIET NAM FOOD JOINT STOCK COMPANY:廃棄物となっていたエビの頭や甲羅から抽出したプロテイン

◆Protein (たん白)
ICL Food Specialities:そら豆プロテイン

◆Reformulation (リフォームレイション)
Chr. Hansen A/S:Sweety®株は発酵ミルク製品の砂糖分量を削減

◆Sustainability Champion Award (持続可能な取り組み)
Palsgaard:CO2の排出をゼロにした植物性乳化剤生産技術

◆Plant-based(植物性)
Fiberstar, Inc.:天然シトラスファイバー乳剤ジェルシステム(Citri-Fi®)

Fi Europeにつきましてはこちら⇒ https://www.figlobal.com/fieurope/

物産フードサイエンス、セミナーでケストースの紹介、1月には研究会の開催も

【2020年1月号】特集/これからの物流を考える(フード・フォラム・つくば より)

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