食品素材の記事

芽胞を発芽させてから菌数を減らす新手法の制菌剤

奥野製薬工業は、食品中の耐熱性菌(bacillus属など)に対するグリシンの制菌効果を大幅に高めたグリシン製剤「トップキープSK」を開発した。スパイスやバニラビーンズなどの原材料等に由来する耐熱性の高い芽胞菌の初発菌数を減少させる独自の手法を考案し、さらに製剤成分のキレート作用を利用して細菌の生理活性を不安定化させることにより、グリシンの効果(感受性)を高めている。

トップキープSKは①芽胞菌の発芽を促して、加熱により殺菌し、初発菌数を減らす②発芽しかけた芽胞に加熱によるダメージを与えて増殖するスピードを遅らせる、という2つのアプローチをもとに、耐熱性菌の芽胞に対して発芽を促す作用をもつ成分を配合。加熱により発芽菌を殺菌することで残存芽胞数を減らし、さらに芽胞菌の細胞内において重要な生理的役割を果たすミネラルイオンをキレートさせることで、細菌の生理活性を不安定化させ、グリシンの有する制菌効果(ペプチドグリカンの合成阻害)を高めている。

グリシンよりも低濃度で枯草菌以外の様々な菌にも制菌効果を発揮し、カスタードクリームや甘味フィリング、ミルククリーム類などを使ったスイーツ商品に対する日持向上効果を提案している。

25℃の条件下でカスタードクリームにおける制菌効果を評価したところ、24時間後、48時間後では枯草菌に対してグリシンと同等以上の効果を発揮することを確認している。推奨添加量は甘味フィリング全量に対して0.8~1.2%。

【2021年6月号】特集/こどものためのサプリメンテーション

ザクロ抽出物の腸内代謝物ウロリチン発売・細胞の再活性素材として提案

関連記事

  1. ビタミンC、春先から相場上昇の局面に
  2. stevia すっきりと後切れの良い甘味とコクを付与するステビア新製品「Sig…
  3. オリザ油化、米由来セラミドでカナダ保健省のヘルスクレームを承認取…
  4. ラフマ葉抽出物「VENETRON®」が健常女性の月経に伴う不定愁…
  5. 第一工業製薬、ショ糖脂肪酸エステルなど値上げへ
  6. アルゴンガス、香料物質7品を新規指定へ
  7. 日成共益、瀬戸内オリーブ葉粉末の原料販売を開始
  8. 林原、液状・低分子で甘みのある水溶性食物繊維「テトラリング®」6…

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

海外展示会のツアー開催

「食品と開発」では海外の食品展示会に合わせたツアーを開催しております。渡航や展示会入場に関する手続きを省け、ツアーならではのセミナーなどの企画もございます。
資料請求は【こちら】

■2025年予定
・12月1日(月)~8日(月)
Fi Europe/ルサッフル社訪問/欧州市場調査(パリ、ブリュッセル、ロンドン)

■2026年予定
・3月3~6日 米国
Natural Products Expo West

食品開発展2026

PAGE TOP