築野食品工業は、米原油から抽出した天然の半硬化油タイプの食用こめ油「ライステロール™エステル」に米のおいしさ向上につながる効果を見出した。古古米などのおいしさ改善や食品ロス削減に応用できる可能性が示唆された、としている。
本研究では、ライステロール™エステルを添加して炊飯した無選別ブレンド米で塩むすびを作製し、食味評価を実施。ライステロール™エステルを添加したものは無添加と比較して甘み・塩味が顕著に増強され、その結果「旨味」が際立つことが確認された。

ライステロール™エステルは半固形脂状の製品で、こめ油らしい風味に加え独特のコクを有し、また香気成分や旨味成分を際立たせる効果も注目されている。古米臭の発生や食感の低下は、米の脂質酸化や水分量の減少が原因となっており、天然由来成分による安全で効果的なおいしさ向上技術として、古古米の食品ロス削減への応用が期待される。