三菱化工機は「循環型社会の実現」に向けた取り組みとして、さまざまなパートナーと共創する新プロジェクト「MKK PROJECT by 三菱化工機」の始動を7月3日に発表した。
世界各国が2050年のカーボンニュートラル実現を掲げ、脱炭素化に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)事業が“未来社会の中核”として急速に拡大している(図)。特に日本企業は、水素製造、バイオマス活用等の分野で高い技術力を有し、「環境技術先進国」としての地位を確立している。
その一方でGXは、事業性の確立や市場創出に課題を抱えており、単独企業が短期間で成果を上げるには時間もコストもかかる現状がある。また、技術の社会実装には、法制度や人材、需要側との連携など、周辺環境の整備も不可欠となる。こうした課題を解決するためには、イノベーションが自然と生まれ、社会実装に繋がる「共創の場」づくりが重要となる。
三菱化工機は水素製造やCO₂回収などの環境技術を核に、環境負荷の低減と地域社会の課題解決を両立すべく、大学・自治体・企業・市民との連携を深め、新たな事業創出に取り組む。多様な分野の知見や資源を掛け合わせることで、単なる環境対策にとどまらず、環境技術の社会実装を通じて持続可能な価値を生む共創拠点の確立を目指す。
当日は、本プロジェクト立ち上げの背景や目的、今後の展望についての紹介とともに、第一弾プロジェクトとなる上智大学との取り組みである、フード×エネルギーに関する社会連携講座の開設について説明した。また、ビジネスピッチコンテストにおけるテーマでもある有機無農薬野菜を活用した商品の実演も行った。

(2021~2027年度予測)https://www.itr.co.jp/topics/pr-20240423-1