食品素材の記事

経口で抗骨粗鬆症、外用で頭皮状態改善が調べられている殺菌乳酸菌を新たに上市

セティは新たに、乳酸菌の加熱殺菌体「Lacticaseibacillus paracasei GMNL-653(HK)」の取り扱いを開始する。台湾で開発された乳酸菌製品で、殺菌体であるため安定性が高く、保存性や加工特性が良い。同社はGMNL-653について、腸、骨、肌、頭皮をつなぐ全身的な健康サポートが可能なポストバイオティクスとして紹介していく。

■抗骨粗鬆症作用

骨粗鬆症モデルマウス(OVXマウス)による試験において、抗骨粗鬆症作用が調べられている。GMNL-653を28日間摂取させたところ、

・破骨細胞の分化抑制・骨吸収の抑制

・炎症状態の改善

・骨量低下の抑制

が確認された。細胞試験においても、炎症性サイトカインの減少、カルシウム石灰化の促進が確認されている。

前述の動物試験において、OVXマウスには腸内細菌叢の乱れがみられたが、GMNL-653を投与したOVXマウスでは善玉菌が増加していた。腸内細菌叢の変動は、血清中のLPSや炎症性サイトカイン濃度と密接に関係していることも確認された。

これらのことから、GMNL-653は腸内細菌叢のバランスを整えることで骨吸収を抑制し、骨量の維持(=抗骨粗鬆症)に寄与すると考えられた。

■頭皮状態改善作用

GMNL-653は、肌や頭皮への塗布による機能性データも有する。

臨床試験では、GMNL-653を含むシャンプーで4か月洗髪したところ、頭皮細菌叢の改善と共に、頭皮の皮脂分泌量の減少、フケ減少、毛量の増加といった頭皮状態の改善が確認されている。

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