食品素材の記事

ウエノフードテクノ、抹茶食品などの変色を抑える製剤を開発

ウエノフードテクノは、抹茶や緑茶、よもぎ加工品の経時的な変色を抑え、クロロフィル由来の緑色調を保持する食品添加物製剤「SeiSai®-GT」を上市した。酸化防止効果の高い素材と、クロロフィルを安定化させる素材を効果的に組み合わせた白色~淡黄色を呈する粉末製剤で、L-アスコルビン酸ナトリウム、α-リポ酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウムなどを配合。全量に対し0.1%~1.0%の添加で、効果的に変色(褐変、退色)や風味の劣化を抑えることができる。

SeiSai®シリーズは、酸素や光による食品の化学的な品質劣化を制御するために開発した製剤。これまでにカットフルーツや野菜などの経時的な変色を抑制し、食品本来の色調を保持する「SeiSai®-FV」を上市している。食品業界では抹茶や緑茶、よもぎなどに含まれる緑色素成分のクロロフィルの変色が長年の課題となっており、これまで着色料やクロレラを添加するなどの対策がとられてきたものの、十分な効果が得られず、また風味への影響が出る場合もあった。

抹茶パウンドケーキでの変色抑制効果
(左 無添加)   (右 SeiSai-GT添加)

今回上市した「SeiSai®-GT」は、これら課題を解決するために開発した製品。蛍光灯照射(1,000lux)、25℃の条件下での、抹茶パウンドケーキの1カ月保存試験(脱酸素剤併用)では、無添加区で大きく変色したのに対し、SeiSai®-GTを0.5%(対全量)添加した区は変色を十分に抑え、抹茶の風味への影響がないことを確認している。

同社では抹茶や緑茶、よもぎ等の緑色調や風味にこだわる素材メーカーや加工食品メーカーをターゲットに幅広く提案していく考え。食品の種類により、変色のメカニズムが異なるため、SeiSai®シリーズの拡充を図る方針で、これまで手がけてきた食品微生物の制御手法とともに食品ロス削減や食の安全に貢献していく。

シャンピニオンエキスは、アンモニア・p-クレゾールの減少により腸内環境を改善

【2020年4月号】特集/次世代プロバイオティクス・プレバイオティクスの開発

関連記事

  1. cherry-blossoms 「桜の花エキス」が中国・新⾷品原料として承認
  2. 調理できる粉末魚油でDHAをもっと身近に、青葉化成「JENO-3…
  3. ナノ型乳酸菌nEF®のノロウイルス感染防御作用を確認
  4. 抗疲労 サンクト、GABA・クレアチンで疲労回復提案 神田の研究拠点サン…
  5. gardenia(genipin)blue_candy 米国への輸出加工食品に使用可能なクチナシ青色素
  6. 池田糖化工業、「甘草根エキスパウダー」を和漢食品向けに提案
  7. 酸化防止剤 ヤマモモ抽出物の粉末製剤を中食市場へ
  8. 原料不足・高騰を乗り切り、多彩な製品開発をサポートするフレーバー…

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

食品開発展2026

海外ツアー情報

「食品と開発」では海外の食品展示会に合わせたツアーを開催しております。渡航や展示会入場に関する手続きを省け、セミナーなどツアーならではの企画もございます。

ナチュラルプロダクトエキスポ2025

2026年3月1日(日)~7日(土)

ナチュラルプロダクトエキスポ

アメリカ市場視察 ツアー

PAGE TOP