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Tie2活性化や毛細血管、リンパ管など多角的な学術研究を披露―Tie2・リンパ・血管研究会学術集会

Tie2・リンパ・血管研究会は10月20日に都内で「第8回Tie2・リンパ・血管研究会学術集会」を開催した。「Tie2活性化のリアルワールド~基礎・臨床・未病~」と題し、会場開催と共にオンラインも利用。Tie2の活性化と毛細血管、リンパ管などとの関係など、多角的な研究が紹介された。

「Tie2活性化原理に基づく血管安定化剤の社会実装」
Tie2・リンパ・血管研究会 会長/大阪大学 微生物病研究所 情報伝達分野 教授 髙倉伸幸氏
血管内皮細胞におけるTie2受容体の活性化は、血管透過性を抑制し、病的な血管新生を抑制する。眼科領域でTie2活性化の原理に基づいた治療薬が用いられるようになってきたことに言及しながら、未病という点から考え、植物エキス等でTie2受容体を活性化する健康素材が必要であると語った。

「健康維持のための血管・リンパ管研究の最新知見」
東京医科歯科大学 大学院 医歯学総合研究科 病態生化学分野 教授 渡部徹郎氏(録画・録音出演)
要介護高齢者の増加と要介護状態に至る要因の疾患がリンパ管の機能低下によるものであるという報告から、リンパ管と血管内皮増殖因子(VEGF)の関連に言及。マウスでの研究結果では、VEGFの投与が要介護状態を回避する可能性について紹介した。

「ゴースト血管と糖化-抗糖化素材を配合した健康食品の毛細血管に対する作用」
全薬工業株式会社 桜庭大樹氏
糖化とゴースト血管の関連に着目し、AGEsと血管に関するヒト試験の結果を紹介。女性の方が男性よりも糖化度が高く、毛細血管が短く、細く、濁りがある傾向がみられた。糖化度と毛細血管の指標間に相関関係は見られなかったが、糖化度の平均値との差と毛細血管の長さ・幅・本数との間には弱い正の相関、濁りに弱い負の相関が確認された。さらに、各種植物エキスを配合した健康食品の摂取による毛細血管への影響を評価し、糖化度の減少と毛細血管の本数・長さの増加を確認したことから、血糖値上昇抑制作用や抗糖化作用のある健康食品は毛細血管のゴースト化を改善する可能性があると考えられた。

「リンパ管の老化や疾患に伴う皮膚の変化」
株式会社資生堂 みらい開発研究所 板井菜緒氏
皮膚の血管やリンパ管を「みえる化」(3次元的可視化)する技術を確立。毛細血管やリンパ管は皮膚の健康を維持するために重要であり、皮膚は全身の一部であるという認識から、皮膚と疾患の関連などについても言及しながら、「みえる化」することでリンパ管の改善に役立つことを紹介した。

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