セティはポーランド・ルトカラ社のアップルポマースパウダー「Lutkala® A-H」を昨秋より紹介し始めた。りんご搾汁残渣から物理加工のみで製造されたキャラメル色の乾燥粉末品で、りんご由来のほのかな風味を呈する。不溶性と水溶性の両方の食物繊維が含まれており、総食物繊維含量は60~76%、ペクチン含量10~13%で規格されている。繊維長は125μm。りんごの搾りかすに含まれるすべての成分を含む。
in vitro試験では乳酸菌(ラクトバチルス属)とビフィズス菌の増殖効果を確認しており、その効果はイヌリンと同等かそれ以上であった。りんごが有する健康機能の訴求と共に、プレバイオティクス作用を有する素材として、健康食品や食事代替食品、一般食品への食物繊維強化に利用できる。
一方、物性面では保水機能を活かした用途が考えられ、ジャムやフルーツフィリング、クリーム・ソースなどは相性がよい。製造元のルトカラ社ではアプリケーション開発を行っており、ココアクリーム、アイスクリーム、ヴィーガンマヨネーズ、アップルフィリングなどのレシピを用意している。
クリーンラベルにも対応し、賦形剤は不使用なため原材料表示はアップルポマース(搾汁残渣)のみとなる。また、製品自体がアップサイクルであるとともに製造時の廃棄物もゼロというサステナブルな原料で、SDGsに貢献する。