「抗酸化」「天然ビタミン・ミネラル」「ホールフード」をキーワードに市場を形成してきたスーパーフルーツは、米国市場でブレイクしてから15年の時が経った。日本市場では、サプライヤー各社が“フルーツのヘルシーイメージ”に依存することなく、多角度からの研究を進め、高血圧予防、美容、体脂肪減少、アイケア、血流改善、冷え対策、抗アレルギー、糖質対策などの機能性を解明。それらの研究成果は、アムラ、マキベリー、パッションフルーツ、ライチ、カシス、ビルベリーなど、スーパーフルーツを主原料とする機能性表示食品の受理に繋がり、サプリメント形態のみならず、生鮮食品分野においても受理実績を積み上げている。フルーツは世界中に1万種類以上あると言われている。新規スーパーフルーツや成分探索(NMN、エラグ酸、ニコチアナミンなど)、SDGSの観点(未利用部分の活用)から素材開発はより一層活発化している。
バックデータ充実 フルーツからスーパーフルーツへ
日本市場には、アセロラ、アサイー、アグアヘ、アムラ、カカドゥプラム、カムカム、ガラナ、グァバ、ノニ、マキベリー、メロン、リンゴ、ザクロからプルーンに至るまで、多種多様なスーパーフルーツが流通。サプリメントはもとより、青汁やスムージー、ピューレタイプ、ゼリー、グミなどで製品化されている。米国でのスーパーフルーツブームが日本市場に飛び火してから10年以上が経つが、ブーム終息後も青汁市場へのマーケットインや、スーパーフード市場とリンクしつつ、美容・アンチエイジング市場において定番素材としての地位を築いてきた。スーパーフルーツは、ポリフェノールなどの抗酸化成分や、天然のビタミン・ミネラルや食物繊維を含む素材として、栄養補給や美容素材として市場を形成してきた。一方で、原料サプライヤー各社では、インドのアムラ、南米のアセロラ、カムカム、沖縄のシークヮーサーなど、産地の伝承的なストーリー性の訴求と並行して、高血圧予防、体脂肪減少、アイケア、血流改善、冷え対策、糖質対策などバックデータの充実化を図ってきた。フルーツの“ヘルシーイメージ”に依存することなく、機能性研究を進めたことが奏功し、新たな市場形成が進んだ。エビデンス構築の成果として、スーパーフルーツを由来とする機能性表示食品が数多く登場している。エラグ酸を関与成分としたアムラの冷え対策、マキベリーのアイケア、クランベリーの排尿対策、パッションフルーツの美肌、ビルベリーのアイケアなど。レモン、バナナ、メロン、りんご、柿、パイナップル、ビルベリーなど、生鮮食品分野においても受理数を積み上げており、スーパーフルーツの多彩な機能性を裏付けている。
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