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健食通販5,650 億円に拡大 コロナ需要取り込み、7年連続成長

健食通販の勢いが止まらない。昨年の市場規模は、5,650億円(前年比4.1%)となり7年連続で拡大。コロナで、ネット通販の利用者は急増しており、免疫、ダイエット、抗ロコモ系の健康食品の需要が高まっている。市場拡大に伴いネット上の悪質な広告が問題視され、行政による規制強化の動きも。また中国向けの越境ECが拡大し、企業規模問わず多くの日本ブランドの進出が見られる。一方、訪問販売、MLM、宣伝講習販売ルートの市場規模は、3,548億円(同8.3%減)と縮小。対面販売が基本となるだけに、コロナによる影響は大きい。ただオンライン化に成功し、売上を伸ばす企業も。昨秋以降、大規模イベントやセミナーを再開する企業も増え、今年の巻き返しに期待がかかる。

■ 2人に1人がネットショッピング利用

2021年の通販健康食品市場は、前年比4.1%増の5,650億円となった。市場規模は、2014年から7 年連続で拡大(グラフ)。高齢者のネット利用率の増加、外出自粛に伴う通販需要、健康思考の高まりなどが追い風となった。

内閣府の調査では、昨年6 月時点で日本のネット通販普及率は、51.3%。成人を対象に一度でも電子商取引を利用したことがある人の比率を算出したもので、17年比で8.3ポイント上昇している。コロナ禍で外出自粛を余儀なくされたことから、対面での消費を避ける人がネット通販に流れている様子が見て取れる。とはいえ、ネット通販普及率が9 割に迫る中国や欧米と比べると日本の水準は低く、まだまだ伸びしろのある領域とも言える。また高齢者のネット利用も…

■ 中国向けの越境EC拡大

コロナ禍でインバウンドが縮小したこともあり、越境ECを利用する企業も少なくない。最近では、海外のECプラットフォーム運営企業が日本ブランドの誘致に積極的であり、無料の出店サポートサービス等を提供する動きも。大手のみならず、中小企業やD2Cブランドの参入も広がっている。

世界の越境EC市場は年々拡大しており、経産省の「電子商取引調査」では、2019年時点で7,800億米ドルと推計され、2026年には4 兆8,200億米ドルまで拡大すると予測されている。メイドインジャパンの安全性や品質は、現在でも海外から高く評価されており、日本製品を越境ECで購入する外国人は多い。

特に、活況なのは中国だ。同調査では、2020年に中国人消費者が、越境ECで商品を購入した額は1兆9,499億円。2 位の米国9,727億円とは、2 倍以上差が開いている。中国市場においても、日本同様に健康志向が高まっていおり、天猫(Tmall)、京東(JD)、拼多多(pinduoduo) など大規模ECプラットフォームには…

…アリババのアジアマーケット事業開拓リーダーである趙氏は、中国における若者の未病意識の高まりを指摘。「コロナの影響で、20 ~ 30代でも未病意識の高まり、サプリを取る人、ジムに通う人、定期的に健康診断を受ける人が増えている。彼らはビールや海鮮、脂っこい食事が好きで、一人一人の生活習慣に合わせ、糖質制限、生活習慣病対策、尿酸値サポート系のサプリを摂取している。日本のトクホや機能性表示食品へのニーズも高く、サントリーの『黒烏龍茶』は爆発的に売れている」と話す。一方で、日本企業の課題は“中国人にコミットした商品企画”のあり…

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