機能性表示食品制度の影響で需要増

　錠剤をつくる添加剤の需要が高まっている。カプセルと並ぶメジャーな剤形のひとつである錠剤は、機能成分の高含有化を可能にする賦形剤や腸溶性の付与、口腔内崩壊などを目的とした添加剤が次々に登場。最近では、「崩壊・溶出評価」の議論も浮上している機能性表示食品制度の影響もあり、健食素材の混合物の高含有化だけでなく、単独素材のみ含有するニーズも増えていることから、添加剤の活躍の余地が一段と広がってきている。

医薬品用途の利点、健食用途に

　錠剤は、2001年「医薬品の範囲に関する基準」改正後、丸剤やハード・ソフトカプセルとともに急速に食品利用が進み、サプリメントの最もメジャーな剤形のひとつとして定着。医薬品では、患者の一回の服用設計がしやすく、取り扱いの容易な点や、製薬メーカーなど供給側の生産性の要求に応える剤形である点などから、他の医薬品固形製剤である散剤や顆粒剤、カプセル剤と比較しても錠剤の比率は高く、全体の過半数を占めている。こうした利点は、そのままサプリメント市場でもメジャーな剤形に位置づけられる要因となっている。

崩壊性の自主管理ニーズ高まる

　錠剤の製造には、成形剤（賦形剤・結合剤）やコーティング剤、崩壊剤などの添加剤が用いられる。近年は、高齢化を背景に、グルコサミン関連アイテムへの採用や嚥下補助のほか、医薬品分野で盛況な「水なし錠」、「口腔内崩壊錠（OD錠）」といったレベルが健康食品の錠剤でも要求される傾向に。また、機能性表示食品・・・

新製品を上市する企業も

　ダイセルファインケム㈱は、サプリメン ト 向 け の 速 崩 壊 性 賦 形 剤 「 S W E L LWiCK®（スウェルウィック）」、ゲル状保水性賦形剤「MOiSTCARM（モイストカーム）」の提案を本格的に開始。「SWELLWiCK®」は、食品および食品添加物公定書収載の成分から構成したサプリメント向け賦形剤。元々医薬品向けに製造して・・・
（詳しくは2/1発行・第1613号で）