技術・機器の記事

食品の品質と物流を支える高性能解凍技術 「プロトン解凍機」

プロトンエンジニアリングは、「低温域(10℃前後)での湿度100%」を実現し、解凍速度を飛躍的にアップさせた「プロトン解凍機」(特許取得済)の製造・販売を行っている。 

プロトン解凍機は、“相対湿度100%”と“差圧式送風”の採用により庫内全体をムラ無く均一に素早く解凍することができる。また独自の解凍プログラムにより解凍時の表面温度を緻密にコントロールできるので、作業の効率化に加え解凍品に最適な解凍プログラムの提供が可能となっている。 

輸入鶏肉の解凍事例 

近年、引き合いが増えているのが輸入鶏肉の解凍だ。鶏肉は唐揚げやチキンステーキ需要の拡大を背景に消費量が増加している一方、ドリップによる品質低下や衛生リスクへの配慮が欠かせない。同社では完全解凍だけでなく、ブロックを剥がせる程度の半解凍にも対応。ファミリーレストランのセントラルキッチンでは、半解凍状態で物流センターから店舗へ配送し、店舗で最終加工を行う運用が広がっている。ドリップの発生を抑えられるため、歩留まりの向上と衛生管理の両立が可能となる。 

俵型ハンバーグ・濃縮果汁入りドラム缶の解凍事例 

また、俵型ハンバーグの解凍事例では、凍結後も鮮やかな肉色を維持したまま解凍できることが評価されている。チルド品の配送が難しい遠隔地向けに、物流センターで解凍処理を行い、加工しやすい状態で店舗へ供給する仕組みを構築。店舗作業の省力化と物流効率の向上に貢献している。 

さらに、飲料・菓子業界向けのドラム缶解凍でも豊富な実績を持つ。200~250kgの濃縮果汁入りドラム缶は、従来の自然解凍では夏場でも3~4日を要し、休日出勤や作業負担の原因となっていた。同社の専用解凍室では、糖度や果汁の種類に応じて最適な条件で制御し、約24時間で計画的な解凍を実現。レモン果汁やリンゴ果汁など変色しやすい原料にも対応し、飲料メーカーやグミ・キャンディメーカーから高い評価を得ている。 

冷凍原料の活用が広がるなか、解凍工程は品質と収益性を左右する重要な工程になっている。同社の解凍技術は、食品メーカーが抱える品質、衛生、物流、人手不足といった課題を解決する有力なソリューションとして、今後ますます需要が高まっていきそうだ。 

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