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有胞子性乳酸菌GanedenBC30摂取で植物性プロテインからのアミノ酸利用増加―試験結果がISSN にて学会発表

Kerry社製の有胞子性乳酸菌「GanedenBC30」による高齢女性を対象にした植物性プロテインからのアミノ酸利用増加に関するヒト試験の結果が、第18回ISSN(International Society Of Sports Nutrition、国際スポーツニュートリション学会)Conference 2022(6/16~18・米国フロリダ州)にて発表された。

有胞子性乳酸菌「GanedenBC30」は、小腸内で発芽しプロテアーゼを産生することで、プロテインからのアミノ酸やペプチドを増加させることが分かっており、in vitro、in vivo において動物性・植物性プロテインからのアミノ酸・ペプチドの利用増加を確認している。2020年にはNutr Metab (Lond)誌に平均年齢26.4歳の被験者を対象に動物性プロテインからのアミノ酸増加を確認したヒト臨床試験が報告されている。

このたびは、高齢女性(平均年齢58.5歳)を対象にした植物性プロテインからのアミノ酸利用増加について、摂取期間2週間、ランダム化二重盲検クロスオーバー試験が行われた。

その結果、植物性プロテイン単独摂取群に対して、植物性プロテイン+BC30(10億個/日)摂取群のアミノ酸吸収増加率(AUC比)が、
・アラニン(+6.0%)
・システイン(+4.7%)
・トリプトファン(+8.0%)
・総アミノ酸(+3.8%)
・総必須アミノ酸(+4.4%)
で有意に増加し、その他6種類のアミノ酸や総BCAAでも有意傾向としての増加が確認された。

前回の臨床試験に比べて群間での有意差や有意傾向が確認できたアミノ酸が増えたほか、特に総アミノ酸や総必須アミノ酸でも群間有意差が確認できた点が大きい。

※有胞子性乳酸菌(Bacillus Coagulans) GanedenBC30
プロテインの有効活用をサポートするプロバイオティクス。プロテインとともに摂取することで、プロテインの消化を助け、アミノ酸の吸収を増加させる。運動能力の増強、リカバリー能力の改善機能が確認されている。日本国内でのマーケティング・販売はヘルシーナビとユニキスが共同で行っている。

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