技術・機器の記事

培養肉の製造に適した新たな微生物制御技術を確立へ

ウエノフードテクノは、細胞性食品(いわゆる培養肉)の社会実装に向けて取組む「培養肉未来創造コンソーシアム」にR&Dパートナーとして参画し、培養肉の製造に適した新たな微生物制御技術の確立をめざす。

培養肉は、環境負荷軽減やタンパク質不足解消に貢献し、食料問題解決にも寄与する次世代の食品技術として期待されている新素材。培養肉未来創造コンソーシアムでは、3Dバイオプリントによる食用培養肉の社会実装を目指して、細胞大量培養や3Dプリント技術の確立、生産から流通までのバリューチェーンの確立等に取り組んでおり、現在開催中の2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の大阪ヘルスケアパビリオンにて培養肉がミライの食の一つとして展示されている。

一方、培養肉などの細胞培養食品の安全性については、消費者庁新開発食品調査部会での審議等を通じて、製造の工程(細胞の調達、生産工程、収穫工程、食品加工)ごとに想定される各ハザード、懸念事項を絞り、安全性を担保する上でチェックすべき項目について議論を行い、ガイドラインを作成する方向で調整されている。

同社では「食にプラス+」をミッションとして掲げ、創業以来100年にわたり食品微生物の制御で磨き続けた技術を背景に、豊かで新しい社会の実現に繋がる技術開発に継続して取り組む、としている。


※培養肉未来創造コンソーシアム:2023年3月29日に設立。大阪大学大学院工学研究科、島津製作所、伊藤ハム米久ホールディングス、TOPPANホールディングス、シグマクシス、ZACROSが中心となって運営している。

【関連誌】

食品と開発2023年4月号

【2023年4月号】特集/精密発酵・細胞培養による食品素材開発

食品と開発2022年3月号

【2022年3月号】特集/未来の食文化 ─肉替(にくたい)改造─(フード・フォラム・つくば冬の例会)/日本食品標準成分表2020年版の変更点と課題

生産が不安定なコーヒーを細胞培養で持続可能に

猛暑に立ち向かうため、熱中症に対する正しい理解を―夜間熱中症プレスセミナー開催

関連記事

  1. テストー 耐熱・耐圧データロガーなど新製品4アイテムを発表
  2. 圧力伝達用封入液を不要にした新型圧力トランスミッタ
  3. 全自動強制手洗器をリニューアルHACCP対策に親和性高まる
  4. 衛生性高めたステンレス筐体採用工業用ミキサー
  5. 中小企業のHACCP導入をスムーズにするクラウドサービス
  6. 温度センサ搭載で確度の高い除菌効果を提供
  7. pistachio PCR法による「ピスタチオ」の食物アレルゲン検査受託開始
  8. 回転型通気乾燥装置が高品質乾燥製品の加工で評価高める

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

食品開発展2026

海外ツアー情報

「食品と開発」では海外の食品展示会に合わせたツアーを開催しております。渡航や展示会入場に関する手続きを省け、セミナーなどツアーならではの企画もございます。

ナチュラルプロダクトエキスポ2025

2026年3月1日(日)~7日(土)

ナチュラルプロダクトエキスポ

アメリカ市場視察 ツアー

PAGE TOP