『食品と開発』誌面から

難吸収性成分の「持続的な吸収」をサポートするクリルオイルの可能性【食品と開発 11月号特集3】🔒

執筆者

食品と開発のアバター

三生医薬㈱ 黒野 昌洋


はじめに

一般にサプリメントと呼ばれる商品は、ドラッグストアやスーパー、コンビニで数多くの種類が売られており、インターネットの通販サイトからも手軽に購入することができる。サプリメントの剤形も多種多様であり、主に楕円形の形をしたソフトカプセル、粉末を詰めたハードカプセル、粉末などを圧縮成形させた錠剤、サラサラとした粉状の顆粒、最近では、お菓子のように食べやすいグミタイプも多くなってきている。また、それらに含まれる成分においても、ビタミンやミネラル、アミノ酸、オメガ3脂肪酸といった栄養成分に加え、特に機能性表示食品制度が始まってからは、科学的根拠に基づいた健康機能が表示できるようになったため、認知機能の維持や脂質代謝に関わる成分など、より具体的な健康課題を解決する成分が増えてきている。

サプリメントは流通においても、また商品の形状や種類といったバリエーションにおいても、非常に幅広くなってきていることから、日常の至るところでサプリメントを目にする機会が多くなってきた。このため、サプリメントの購入者は以前よりかなり増えていると感じている方も多いかもしれない。しかし、国内のサプリメントの摂取率は、思ったより高くなく、30%程度との調査報告がある。一方、米国では約70%と高い摂取率が示されており、この違いは、国内のサプリメント市場が十分に拡大する余地があることを示唆するもので、今後も高い成長が見込まれる分野と考えられる。

サプリメントの成分はすでに様々なものが商品化されているが、栄養素としての成分や健康維持に必要な成分は決して無限ではなく、その種類には限りがある。今後、特に健康に有用なものに絞られる可能性があるとすれば、個々の商品の差別化の一つとして「成分の吸収」が注目されるのは間違いない。

成分吸収というと、「いかに吸収を高めるか」に主眼が置かれており、これまで吸収の時間的な側面は十分な検討がなされてこなかった。しかし、昨今、リポソームや高分子のゲル化能を応用した技術を用いて長く吸収させる商品が増えつつある。そこで、今回、クリルオイルという安全性の高いサプリメント原料を用いて、難吸収性素材の吸収という軸に、「持続的な吸収」という時間的な軸を加え、吸収における2軸の機能付与を実現したため、その一例を紹介する。

🔒この記事は雑誌に収録されています。

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食品と開発2025年11月号

【2025年11月号】特集/可溶化・安定化・吸収性向上素材と技術

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魚粉と魚油が不足し、代替オメガ3源に注目が集まる

難溶性物質の可溶化技術【食品と開発 11月号特集4】🔒

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