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特集【兵庫】 “も の づ く り ” 県 の ノ ウ ハ ウ 、健 康 分 野 に 応 用 -食の安心・安全、品質体制にも注力-

全国有数の“ものづくり”県として知られる兵庫県。清酒、醤油、にかわなど地場産業で培った技術を健康産業で応用する事業者も多い。また、近畿地方最大の面積を持つ兵庫県は、全国トップクラスの出荷量を誇る黒大豆、タマネギ、酒米、海苔などをはじめ、特色ある農水産物があり、健食業界でも利用が進む。県では安心・安全かつ、個性・特色ある食品マークの「兵庫県認証食品」制度や、県独自の「兵庫県版HACCP」を手掛けるほか、産官学連携による農林水産物の機能性研究・開発を支援。地域ブランドの確立を目指す。

■“ものづくり・発酵”技術、多彩な農林水産物、健康機能で差別化

歴史や風土、産業などの違いから摂津(神戸・阪神)・播磨・但馬・丹波・淡路の5地域に分けられ、重工業や醸造業、食品加工業、農林水産業など様々な産業が発展してきた兵庫県。“ものづくり”に優れた技術力をもつ製造事業者が多く、製造業の出荷額は全国上位に入る。日本盛、大関、白鶴、白鹿など名だたる清酒メーカーが集積するほか、醤油メーカーも多く地場産業として栄えている。こうした背景から、独自のノウハウを生かした発酵技術などをベースに健康食品や化粧品の製造・販売を手掛ける事業者も多い。

酒造業を発祥とするヤヱガキ醗酵技研は、発酵技術と機能性に関するエビデンスを差別化に、麹や酒粕関連素材などを供給。なかでも酵素含有麹素材は供給量が前年比2 ケタ増を達成するなど好調だ。同社は、「発酵と酵素の機能食品研究会」(会長・松井徳光氏/武庫川女子大学生活環境学部教授)に参画しており、発酵食品の魅力や機能を国内外に広める活動にも取り組んでいる。姫路、たつの市は国内有数の皮革産地で、にかわ(膠)製造が盛んだったこともあり、ゼラチン・コラーゲンの製造を手掛ける事業者が点在する。明治17年創業の旭陽化学工業は、FSSC22000認証の自社工場で、一貫生産体制を構築。コラーゲンの新原料の開発中にも着手している。

受託・加工分野では、日本ランチェスター工業が神戸市に健食GMP工場を構える。機能性表示食品のサポート事業を手掛けるほか、今後は、一般食品(介護食・流動食など)の製造設備や原料開発・製造の設備導入も視野に入れる。広大な県土を持つ兵庫県は農水産物も多彩で、酒米、黒大豆、タマネギ、イチジク、レタス、海苔、ズワイガニ、ホタルイカ、シラス、養殖ノリなどは全国トップクラスの出荷量を誇る。

太邦は、抽出・濃縮に特化した受託・加工事業を展開する一方、県産品を活用した淡路島産『タマネギ外皮エキス』の供給も手掛ける。県では、アグリビジネス創出支援事業を推進。「兵庫県産キクラゲを利用した新規骨しょう症予防サプリメントの開発」「有機栽培ケールの構造・栄養学的観点による相関解析に基づいた機能性野菜チップスの開発」「えごまの機能性を活かしたすりえごま商品の開発」などが採択されており、産官学による連携のもと、地域ブランドの育成を図る。

また、県産農林水産物及びこれらを主原料とした加工食品を対象に、「兵庫県認証食品制度」を実施しているほか、食品の安全性の向上を目的に「兵庫県版HACCP」に取り組んでいる。

 

■機能性表示、県内届出80品近く

機能性表示食品への取り組みも活発化。県内事業者による届出は80品近くになる。シクロケムは、グループ会社を通じて、糖質・糖類カテゴリーで初となる機能性表示食品が受理された。新たに“小型LDLの抑制”を謳える機能性表示食品の準備も進めているという。日本薬用食品研究所は、食欲抑制作用を有する天然ハーブの特許品『茶花の抽出エキス』を供給。国内でのヒト臨床試験を計画中だ。

本記事は「健康産業新聞 1678号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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