『食品と開発』誌面から

食品工場の粉体計量工程へのロボット導入―AMRと多関節ロボットによる完全自動化の実現―【食品と開発8月号技術紹介】🔒

ツカサ工業株式会社は、80年以上の歴史を有する粉体・粒体のハンドリング装置を専門とするメーカーとして、食品・化学・医薬品業界向けに計量・搬送・供給設備などを提供している。粉体技術を核としたSIer(システムインテグレーター)として、顧客工程に合わせたライン全体の自動化提案を行っている。

食品製造における粉体の計量・配合工程は、多品種の原料を正確に秤量する必要があり、従来は熟練作業者による手作業に依存してきた。しかしながら、労働人口の減少と衛生管理の高度化という二重の課題に直面し、自動化などのニーズが急速に高まっている。計量工程における問題点と対応について図1にまとめた。

図1 計量工程における問題点と対応

同社が提案する「ディバイダースケール・モバイルロボット+多関節ロボット」(写真1)は、ストッカ・計量機能搭載ハイブリッドAMRと、計量した原料を次工程の機器に自動投入するための多関節ロボットアームを組み合わせたシステムインテグレーション提案である。作業者が担ってきた「各ストッカを巡回しながら原料を受け、秤量・確認したのち次工程へ搬送する」という一連の動作を、計量機能搭載ハイブリッドAMR(ディバイダースケール・モバイルロボット)が代替する。原料投入については多関節ロボットとの組み合わせにより無人化も実現できる。また、多品種・多レシピへの柔軟な対応と、クロスコンタミの低減にも対応しており、食品製造現場が抱える課題に幅広く応える。

写真1  ディバイダースケール・モバイルロボット+多関節ロボット

ディバイダースケール・モバイルロボット(写真2)は、工場スペースの制約に応じて走行ルートを柔軟に変更できるため既存ラインへの後付け導入にも適しており、さらに作業者と協働して運用できることから専用レーンを設ける必要がなく、レイアウト変更を最小限に抑えた導入が可能である。また、API連携・QRコード照合・履歴管理機能により、食品GMP対応やトレーサビリティ強化を含めた工場DX推進にも貢献する。

写真2  ディバイダースケール・モバイルロボット

同社は今後も粉体技術とロボット・自動化技術の融合を通じて、食品産業における人手不足解消と安全・安心なものづくりへの貢献を目指していく。

食品と開発2026年8月号

【2026年8月号】特集/最新のペットフードの開発動向

『食品と開発』誌面から

犬には犬の乳酸菌―乳酸菌麻布株®とHÜGBIO®が拓くペットヘルスケアの新展開【食品と開発8月号特集5】🔒

色鮮やかな藍藻スピルリナ青色素「フィコシアニン」の健康機能利用 ~美肌効果及び難聴抑制について~【食品と開発 素材レポート】🔒

関連記事

  1. 3Dフードプリンター 介護食品における3Dフードプリンター活用の利点と課題【食品と開発…
  2. Grandma treats her granddaughter milk in a haystack 多様化するライフスタイルにフィットする乳たんぱくの選び方【フォン…
  3. 伝統的発酵の解明から新たな発酵デザインへ 伝統的発酵食品を支える微生物たちとその機能の開拓【食品と開発 1…
  4. sports AAKGの効果・効能を一般健常者で検証―日常レベルの運動負荷での…
  5. 食品の安全確保のための取り組み HACCPを支援する食品機械・設備の為の認証の推進【食品と開発5…
  6. 食品と開発7月号特集6 食品機能材「スラビス®」を用いたフライ食品・畜肉食品のフードロス…
  7. 機能性甘味料 機能性甘味料の市場動向【食品と開発 12月号 市場動向II】&#…
  8. 食品と開発 5月号特集3 事故を未然に防ぐアレルゲン管理―的確な管理のための検査キット活用…

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

食品開発展2026

PAGE TOP